カンジダ漢方.jpgカンジダ症は性器に症状を引き起こすため性病と思われがちですが、性交を行った事のない女性でも起こる病気です。カンジダは真菌に分類される細菌の一種であり、健康な方であっても常在しています。この菌が何らかの原因で活動的になると、カンジダ症を発症します。性器だけでなく皮膚カンジダ、爪カンジダ、口腔カンジダなどが知られており、AIDSなどの他の疾病によって免疫力が低下して引き起こされているケースも考えられます。
性器カンジダの場合は強い痒みと、臭いのあるオリモノが出るため、女性にとってはデリケートな問題となります。病院になかなか行きづらい症状ですが、抗カンジダ薬で治療した方が治りは早いため、症状が強い場合には病院での治療を優先しましょう。
また、皮膚カンジダでは手の表面がガサガサになったり、爪の根元が白く変化します。
カンジダ症の特徴としては繰り返して発症しやすい、という点があります。基本的には常在菌であるカンジダが、免疫力の低下によって活動を活発化させたことが発症の原因ですから、一度体力が回復して治っても、また疲労がたまるなどすれば再発してしまうことも至極当然なのです。
ただそのたびに病院に行っていては大変なので、カンジダになりにくい体に体質改善することが重要なのです。そのために漢方は有効な道具となるでしょう。また、少しおかしいと感じた時に、早めに漢方を使うことで悪化を防ぐことも出来ます。
カンジダは湿度を好む細菌です。よって、病部の乾燥に努めることがもっとも大切なポイントとなります。さらには菌の繁殖を招かないように清潔にしておくことも重要です。
同様に中国漢方でも”湿(余分な水分)”が原因であると捉え、その排除を目的とする薬を服用します。代表薬は「五行草(ごぎょうそう)」であり、予防のためにも症状の改善のためにも使用できるでしょう。また「瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)」などの”湿熱”を取り除く漢方を使用する場合もあります。
また免疫力の低下は「気」が不足していることを表しています。すなわち「気」を高めておくことが発症を防ぐことにつながるのです。よって「参苓白朮散(じんれいびゃくじゅつさん)」などの「補気薬」を使い、体力を保つようにすることも重要です。
なお皮膚カンジダの場合は「五行草」を外用として使うことも有効です。しかし症状によって使用方法や内容は異なりますので、専門の漢方薬局で相談の上、ご使用ください。