唇の荒れ・乾燥.jpg唇は女性にとってはもちろん、男性にとっても重要な部分。唇がキレイだと、顔全体が美しく見えるのではないでしょうか。口紅は女性の化粧品の中でもっとも基本的なアイテムですし、唇を美しく見せることがとても大切であることは間違いありません。そして何と言っても愛し合う男女がキスを交わす場所は唇同士ですから、いつもキレイにしておきたいですよね!
しかし唇は割れたり、荒れたり、乾燥してしまったりと、トラブルが起きやすい部分でもあります。特に冬場の乾燥の時期や強風が吹いたりすると、唇には過酷な環境となります。また、唇の腫れも起こりやすい症状の一つで、食べ物などによるアレルギー反応の他、ヘルペスなどの免疫低下による感染症などが原因となって起こります。
先に述べた外見上の問題だけでなく、荒れや腫れがひどいと痛みが強くなり、食事の時も不便となります。こうなると生活にも不便をきたすので、対策が必要となって来ます。
いずれにせよ、リップクリームなどによる外からのケアだけでなく、内面から潤いを満たし、出来る限り自然な状態で美しさを保ちたいものですね。
さてまずは基本的な対策ですが、唇を舌でなめるのは良くありません。唇に付いている油分を取ってしまうためです。乾燥して痛くなると、どうしても舌で舐めたくなってきますが、出来る限り止めた方がいいですね。
そして同様に皮膚が敏感になっている時に、手で触れたり、こすったりすることも控えた方が良いでしょう。また口紅に関しても刺激が少ない商品を使うなどして、唇への負担を少なく出来るように対策を立てると良いと思います。
さて、唇の荒れに対し、漢方的にはどのように対処すべきかという点ですが、まずは「血」を満たすことを考えてみましょう。血行が悪くなると唇が紫になったり、貧血気味だと色が薄くなったり、唇は「血」の状態を反映します。そして「血虚」状態であると唇の栄養が不足し、荒れやすくなると考えられます。
また、唇の乾燥に関しては、「血虚」を通り越して「陰虚」とい状態になっていることが多いとされます。「陰虚」とは体の「陰」分の消耗であり、簡単にいえば潤い不足です。そしてその状態は”熱”を生み、口内だけでなく唇の水分を蒸発させ、さらに乾燥させます。
ちなみに緊張状態になると唇が乾燥しますが、これも”熱”の仕業です。
ではどうすれば良いかというと、「血」対策としては「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」という「血」を補う漢方、「陰」対策であれば「瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)」と言った「陰」を補うお薬が必要です。これらによって足りないものが体に満たされてくれば、自然と唇の状態は改善に向かうでしょう。
また外からのケアも欠かせません。リップクリームで自分に合うものがあればそれで十分ですが、荒れがあまりにもひどい場合や、痛みが強い時などは、「セ・サージ」という漢方薬を使ってみましょう。炎症を止める作用を持つので、オススメです。
しかしながら唇の腫れについては違うお薬を検討するべきですし、年齢や生活環境の他、体質に依っても合うお薬は変わってきます。ぜひ総合的に判断して、服用するお薬を決めて下さいね。
皆さんも漢方薬を使って、唇美人を目指して下さい!