大理石様皮膚.jpg大理石様皮膚とは文字通り、大理石のように網目状に皮膚が変化する疾患です。網状皮班の一種であり、幼児に起きやすいとされますが、若い女性に生じることもありますし、高齢の方で発症するケースもあります。
基本的には一時的な症状とされ、特に身体が冷えた時に起きやすいとされます。よって、皮膚を温めると消失するケースが大半であり、色素が残るようなケースでは膠原病などが疑われます。
大理石様皮膚は基本的には痛みも痒みも無く、見た目の問題だけです。さらに一過性であれば、気にする必要ありません。問題は慢性的な状態になった場合や、頻繁に繰り返す場合です。また、大理石様皮膚が出来やすいのは手足ですが、胸に現れることもあり、この場合にはストレスとの関連性が疑われますので対策を考えていくと良いでしょう。
原則として、大理石様皮膚の原因は血行の問題と言われています。温めて回復するのはそのためであり、予防のためにもマッサージなどが良いとされます。
また、血管系に問題がある場合が多く、大理石様皮膚を生じやすく、ちょっと身体をぶつけると内出血がひどいというような方もいらしゃいます。直接命にかかわる皮膚疾患ではありませんが、血管の状態が良好とは言えないと考えられますので、漢方的な対策を取ってみてはいかがでしょうか。
漢方的な対策としては、「お血」の対処法を考えていけばよいでしょう。漢方での「お血」はいわゆる血液ドロドロ状態を意味するだけでなく、血管の弱さなども含みます。
もちろん「お血」であるという判断は、大理石様皮膚という一部の症状だけでなく、身体全体を見て判断しなければなりません。その上で「お血」と認められれば、それに対する漢方薬を使っていきましょう。
具体的には「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」、「涼血清営顆粒(りょうけつせいえいかりゅう)」「桂枝茯苓丸(けけいしぶくりょうがん)」などが良いケースが多いでしょう。
また前述したとおりストレスが関与している場合には「逍遥丸(しょうようがん)」というリラックスに働く漢方薬を考えていってもよいでしょう。
いずれにせよ、日々の運動や食生活で「お血」体質を改善していくことが最も重要です。ネギ類や青魚などをしっかりと食べ、冷たいものやお菓子類を食べ過ぎずに過ごしてみましょう。
なお幼児の慢性的な大理石様皮膚の場合でお薬が使えない際は、まずはマッサージをしてみましょう。最近ではベビーマッサージという子供専用のマッサージがあるそうですが、とてもおススメです。
大理石様皮膚は見た目の問題だけであるケースが多いのですが、症状は血行不良が原因のため、放置することは他の病気の要因になりかねません。出来やすい方はぜひ対策を考えてみて下さいね。