皮膚病漢方Q&A.jpg漢方での対策が有効なケースが多い皮膚病。今回は、その皮膚病と漢方についての疑問を、Q&A形式でお答えしようと思います。過去の記事と重なる内容もありますが、出来るだけ簡潔にまとめましたのでご覧下さい。
◎ステロイドなどの西洋薬と、漢方薬は併用しても良いのですか?
ステロイドは緊急に皮膚症状を抑えたい時に役立つ、良いお薬です。痒みがひどい時は、皮膚が火事で燃えている緊急事態。無理せずにステロイドを使ってよい場合も多いと思います。
しかし根本的な皮膚の改善には漢方薬が役立ちます。このように急性期にはステロイド、慢性期には漢方で体質改善を図るという方法がもっとも現実的です。

◎どのくらいの期間、漢方薬を服用すれば皮膚の改善が見られますか?

人間の皮膚は約三か月ほどで入れ替わるとされます。よって、漢方薬の効果を図る一つの目安は三か月が考えられます。
しかし、長年皮膚病を患っていた方は三か月ではなかなか思うように改善はしません。一方で、急性症状などは1日の服用で症状が和らぐことがあります。
また生活習慣の改善や、スキンケアの充実度によっても、改善の期間は異なるでしょう。
◎皮膚病の場合に食事で気を付けることはありますか?
皮膚病には、中医学で云う「熱」や「湿」が関与しているケースが多くあります。よって一般的には「熱」や「湿」を生みやすい、脂の多い食材や揚げ物などの油の使用が多い料理、キムチなどの香辛料が多く入った料理は良くないとされます。また、糖分の多い炭酸やコーヒーなども避けた方が無難と思います。
逆に、さっぱりした和食はおススメです。
しかし、あまりに偏った食生活もかえって良くありません。バランスよく質の良い食事が一番であると考えます。
◎皮膚病ですが、生活面で気を付けることはありますか?
まずは入浴で体を温めすぎないようにすること。「熱」は皮膚病の大敵となることが多いためです。
次に適度な運動を心掛けること。運動は血流を良くして、体の中の老廃物を出すために役立ちます。
またストレスをためないようにすること。皮膚病はすぐに目で見えて状態が分かりますし、痒みや痛みも伴うなど、必ずストレスが発生します。そのストレスをいかに発散するかどうかが大きなポイントとなります。
最後に夜更かしを避けること。痒みがある場合などは寝にくくなってしまうのですが、夜の時間は皮膚再生のチャンスタイムです。その時間にしっかりと睡眠が取れるように工夫してみましょう。
◎スキンケアのポイントを教えて下さい
お風呂あがりすぐにスキンケアをすることがまず最初のポイントです。目安は5分。なかなか忙しいですが、お風呂に入る前にある程度スキンケアの準備をしておきましょう。
一般的にはローションを塗り、クリームで保護します。スキンケア用品については人それぞれで合う商品が異なりますが、成分のほとんどを占める”水”を重視した商品を選びましょう。
以上ですが、かなり簡潔に述べてあるため、今までのコラムの内容もぜひご参考下さい。