子供の食生活.jpg最近の世の中は美味しいものがあふれています。大人と一緒に行動する子供たちは、自然と美味しい食べ物の味を覚えていきます。しかしこういった美味しいものは胃腸に負担をかけやすいのです。
子供は胃腸の機能が未発達です。その段階で負担の重い食事を摂ると消化吸収力が低下し、成長にも影響します。またアレルギー疾患との関係も深いと考えられます。子供がねだるからと言って、際限なく好みのものを与えることは避けるべきでしょう。
具体的に胃腸に負担がかかる食べ物を列記してみます。
★アイスクリーム
★ケーキ
★スナック菓子
★ジュース
★ファーストフード類(ポテトやハンバーガーなど油の多いもの)
子供が好きなものばかりですね。これらは大人でも好きな方は多いと思いますが、大人が食べたくなって一部を子供に与えることに依って、段々と味を覚えてしまいます。
これらは大人の方にとっても決して体に良いものではないことは明らかです。子供の未来のことを考えるのであれば、心を鬼にしてでも無秩序に与えることは止めましょう。
一方で子供の体に良いとされる食材を記します。
★大根
★ヤマイモ
★ゴボウ
★お米
★豆類
以前以下のコラムでも述べたように、子供は「脾」と「肺」、すなわち消化器系と呼吸器系が弱いとされます。
◎胃腸が弱い子供に対するケア
◎子供は”肺”が弱い
よって、その「脾」と「肺」に良い食材を摂るべきであり、それが上記のものとなるのです。
ちなみに大根の種は「ライフクシ」ゴボウの種は「牛蒡子(ごぼうし)」、ヤマイモは「山薬」と呼ばれる立派な漢方薬なのですよ。
また、お米は軽視されがちですが、胃腸に良い食材ですから積極的に摂るべきであり、子供も好んで食べるはずです。一方で玄米はお腹に負担がかかるため、子供は避けた方が無難でしょう。そして豆にも様々な種類がありますが、原則として胃腸に良い食材ですから、工夫して食べると良いと思います。
以上いろいろと述べてきましたが、これらは漢方の知識と言うより、常識的な当たり前のことかもしれません。しかし我々大人も自制できずに、美味しいものに手を伸ばしてしまいがちです。同様に子供たちをあまりに制限してしまうとストレスがかかってしまいます。誕生日にケーキでお祝いしたり、出かけた時にジュースを買ってあげたりすることぐらいは許しても問題ないと思います。
元気な子であればこういった原則を頭に入れる程度にして、胃腸系が弱いなあと感じる子や、アレルギーなど何か症状がある子は少し厳しく食事を考えると良いのではないでしょうか。