子供の薄毛.jpg子供の髪の毛については、特に乳児に関しては千差万別であり、あまり気にする必要はありません。しかしそうとは分かっていても、特に女の子の髪の毛が薄いとどうしても気になってしまいますよね。理屈ではない、親心ですね。
髪の毛の量や質に関しては、その子の個性と考え、あまり気にしなくとも良いと言えばそれまでですが、出来るのであればキレイで十分なボリュームの髪の毛であってもらいたいものです。そのための対策について、今回は考えてみましょう。
1)お母さんの「血」の量が十分な状態を保つ
中医学で毛髪は「血」の余りと考えます。よって「血」が十分に満たされているお母さんの体から生まれた子供は、髪も豊富な傾向にあります。
よって妊娠中から、お母さんは「血」のケアを怠らないようにして頂くと良いですね。単純に鉄剤の服用で済ますわけではなく、食事や生活面、漢方薬(婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)など)を用いて「血」が不足しないように気を付けましょう。
また、母乳も「血」から作られるため、出産後こそ、お母さんは「血」を補う生活をすることが大切です。「血」が十分なお母さんの母乳は髪に良い要素がタップリなので、赤ちゃんの髪の毛の心配もしなくて済むことでしょう。
2)子供の胃腸を守る
どれほどお母さんから「血」をもらったとしても、最終的に「血」を吸収して生かすのは子供自身の胃腸となります。その胃腸が弱い子は、「血」不足になりやすく、結果として薄毛となる可能性が高まります。子供の胃腸を守るために、冷たいものやお菓子などは控えめにしましょう。また体質的な問題であれば、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」のような胃腸を強くする漢方薬の服用を考えるべき時もあります。
また、ストレスも胃腸機能に影響を与えるため、特に小学生ぐらいの子供で薄毛や脱毛(円形性脱毛症を含む)の傾向がある場合には、リラックスのための環境づくりや、漢方的な対処方法を考えても良いかもしれません。
3)「腎」を補う
中医学の五行説では「腎」と「髪」の関係が言われています。「腎」には、生命力や成長の機能を担う役割があるとされ、その力が弱い場合には、「髪」にも影響が出ると考えるのです。
ただし、どちらかと言えば、加齢に伴って髪が薄くなったり、ツヤがなくなったりする現象に関しては「腎」との関連性が考えられるものの、子供の薄毛については今まで述べてきた「血」に関する要素が原因となっているケースが大多数と思います。しかし、遺伝的に髪が薄いという場合などは「腎」のケアを考えるべきでしょう。
ちなみに裏を返せば、子供の髪の毛の状態で簡単な体質チェックをすることも出来ます。散髪やお風呂での洗髪の時に、子供の髪質やボリュームに変化が無いか、観察しておくと良いかもしれませんね。