大切な自分の子供に漢方を服用させてみようと考えた時、いくつかの疑問を感じる事があって当然のことと思います。漢方を子供に飲ませたことがない親がほとんどですから。そのような時、最近はネットで調べることが多いのかもしれませんが、たくさんの意見があり、どれを信じればよいのか、悩むことも多いのではないでしょうか。
確かに科学的見地から言えば、小児の漢方は、服用のデータが少なく、はっきりしない面もあるのが実際のところです。しかし、漢方にも「小児科」「小児学」があり、何千年も前からの経験則によって積み重ねられた理論があるのです。最終的にはご両親の判断になる面もあるかもしれませんが、漢方の歴史を信じてもいいように思います。
さて個別の薬の判断は別のコラムを参照頂いて、全般的な内容で、実際によく店頭で聞かれる質問を挙げてみましょう。
◎漢方薬は何歳から服用出来ますか?
漢方薬の添付文書には3か月未満の子供には飲ませないように、と書かれています。逆に言えば生後3か月からは服用が可能であると考えます。もちろん薬の内容にも依ります。
◎漢方薬を何かに混ぜて飲ませてもいいでしょうか?
白湯に溶かして与えることが出来ればベストです。特に1歳未満の子には極少量のお湯に溶かし、一気に飲ませる方がいいと感じます。2歳ぐらいになると甘味がないと嫌がる子が増えますので、その場合にははちみつや野菜ジュースなどを使ってもいいと考えます。
◎病院の薬と併用してもいいでしょうか?
基本的に問題ないのですが、専門家に相談しましょう。
◎何種類も薬を飲んでも大丈夫なのでしょうか?
症状が込み入っている場合などは1種類では対応できないことも多く、何種類かのお薬を合わせて服用する必要があります。
◎続けて服用しても体に害はないのでしょうか?
漢方薬と言えども薬であり、漫然と飲み続けることは避けたいところです。とはいえ、体質改善のためにはある程度継続して服用する必要もあり、ケースバイケースと言えます。ただ自然の生薬から作られた漢方薬は化学的な医薬品を服用続けるよりは、身体に対する負担は少ないと考えます。
以上よくある質問とその回答を挙げさせて頂きましたが、飲ませる時間や量など、子供に漢方を服用させる時には様々な疑問が出てくるものです。かかりつけの漢方薬局を見つけて、いつでも気軽に質問が出来る信頼ある先生のもとで服用していくことが一番ですね。