ペットと漢方薬5.jpgペットが高齢になると起こりやすい病気の一つに白内障があります。眼の色が曇ってきてからわかる場合もあれば、障害物に当たるようになったり、目が見えにくくなっている兆候が出て初めて気が付く場合があります。白内障は、基本的に年齢を重ねると起こる病気ですが、犬種によっては非常に高い確率で比較的早いうちに発症してしまうこともあります。遺伝的要素や環境の変化が関係していると思われますが、はっきりとした原因はわかっていません。
白内障は早期であれば西洋薬で進行を遅らせることが出来ます。症状が分かりにくい場合もありますが、ペットの眼をよく観察して変化を見逃さないようにしましょう。
進行してしまうと薬での対処が難しくなり、手術という選択肢になります。しかし神経まで影響が及んでしまうと失明の可能性もありますので、やはり早めの対策が肝心です。
シーズーやマルチーズなど、白内障を起こしやすいとされている犬種は、あらかじめ漢方薬でその予防をしておくと良いと思います。白内障は原則として漢方で云う”腎=生命力”と関係が深く、この部分を強化する漢方により、その他の眼の病気の予防にもつながるでしょう。4歳ぐらいをメドとして服用を検討されるといいですね。
具体的には”双料杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)”というお薬が良く使用されます。ただし体質としてこのお薬が合わない場合もありますので、漢方の専門家によくご相談の上ご使用下さい。
動物にとって眼は非常に大事な器官であり、見えにくくなると様々な活動に影響を及ぼします。他の病気にもつながる可能性もあるため、早めに対策を考えましょう。