猫白血病、ネコエイズと漢方.jpg特に野良ネコに多い病気である猫白血病や猫エイズ。これらはウイルス感染によって引き起こされる病気で、ケンカして引っ掻きあったりすると血液を介して感染してしまいます。一方、室内で飼育されて、他の猫との接触が無い場合には感染することはありません。しかし野良ネコのこれらウイルスの感染率はかなり高いと言われており、気をつけなければならない病気の一つです。
猫白血病に関してはワクチンが発売されていますが、猫エイズに関しては根本的な治療法はありません。しかし人間のエイズと違い、感染後一定の期間で発症がなければ、その後の予後は良好とも言われており、「キャリア」と診断されても過度に心配する必要はないでしょう。とはいえ、他の細菌やウイルス感染を起こすと免疫力が落ちてウイルスが活性化する可能性がありますので、油断は禁物です。
基本的に白血病もエイズも免疫が働かなくなる病気です。よって対処法としては
●免疫力が落ちないように注意すること。
●またそのバランスが適度な状態を保つこと
が基本となります。
具体的には食事の量や与え方に十分注意して、ストレスのできるだけ少ない環境で飼育することです。特に食欲が落ちるようなことがあれば、速やかに対策を講じることが大切でしょう。
もともと食欲があまり無い猫の場合は「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」のような胃腸の働きを整える漢方を服用しておくとよいと思います。簡単にいえば胃腸の調子を整え、体を元気にさせる漢方薬です。
さらには免疫力の維持、バランスを保つことを考え、「シベリア霊芝」などの免疫調整作用のある漢方を服用するということも検討します。これは「がん」の場合にも使われる漢方ですが、白血病は血液のがんですから、発症時にも有効に作用するでしょう。
以上大まかな対処法を述べましたが、猫と言えどもタイプがあり、その子の状態に合わせて漢方の選択も異なります。服用を考えている場合には漢方の専門家にしっかりと相談してから服用を始めましょう。