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  なぜお腹を冷やしてはいけないのか


(2010/07/15)

お腹 冷え.jpg暑くなると、どうしても冷たいものが欲しくなります。夏の暑い日に食べるアイスクリーム、汗をかいた後に飲むキンキンに冷えたビール、スポーツをした後に飲む冷たいジュース、どれもとっても美味しいですよね。これらがあるから夏が好き、という方も多いと思います。

確かに体が暑い時に、"冷やす"ことは重要です。暑い場所に長時間いれば熱中症にも成りかねませんし、水分を摂取しなければ脱水症状になる危険さえあります。しかし問題はその冷やし方。暑い時期に氷など異常に冷たい物質が存在する現代社会の不自然さを認識しなければなりません。

何万年もの間、人間は暑い日には木陰で涼み、川の水で体を冷やしていた程度であったと思います。自分たちの体はそのような環境で過ごすことを前提に作られているということを自覚せずに、炎天下での作業の後にクーラーのきいた部屋で冷たい飲み物を取っては、体がびっくりしてしまうことは間違いありません。まずは快適さばかりを追い求めずに、出来る限り無理なくゆっくりと体を冷やすとともに、熱がこもらないように注意をしてみましょう。

さて、お腹を冷やしてはいけない、という話は皆さん聞いたことがあると思います。子供が寝ている時にもお腹だけはタオルケットなどをかけてあげますよね。これは何故なのでしょうか。
その理由を理解するには、まずは漢方の理論上、お腹が健康を維持するうえで非常に重要な場所であると言うことを知っていなければなりません。食べ物を消化してそのエネルギーによって人間の体は作られますから、その機能を担う胃腸が大切であることは言うまでもないでしょう。漢方では胃腸すなわち「脾」は"後天の本"と呼ばれ、生まれてからの体の維持の根本は胃腸にあると考えています。

そしてこの胃の敵が「寒」です。「寒」が胃に入るとその機能が衰えて「脾」にその影響が及びます。そうなると、消化吸収力が低下し、食べ物からエネルギーを十分に生みだすことが出来なくなります。よって
★食欲不振
★下痢
★疲労倦怠感
などが現れます。いわゆる夏バテのような症状ですね。夏バテは冷たいものの摂り過ぎが原因のケースが非常に多いのです。

また、冷たい飲料などの摂り過ぎが、胃腸に及ぼす影響は科学的にも説明がつきます。胃腸が食べ物を消化吸収する時に必要な「酵素」は温度が37度であると、もっとも活動が活発になります。しかし1度温度が下がると20%近い反応の低下が起きるとされています。冷たい食事や飲料を摂ると、お腹が冷えて「酵素」の働きが落ち、消化不良が起こり、老廃物が体にたまる、というような経緯をたどってしまうのです。

よって夏場でも、飲み物はせめて常温とし、ビールも飲み過ぎにはぜひ注意して下さい。またアイスクリームは極力控えるようにしましょう。特にアトピー性皮膚炎の方やアレルギー体質の方、胃腸の弱い方やまだ胃腸機能が未発達の子供はこういった養生を意識して行うようにすると良いと思います。

もちろん夏場以外でも冷たいものは胃腸にダメージを与えます。節度を持って摂るようにしましょう。


 

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