生活養生と漢方1.jpgみなさん、最近泣いてますか?周りを気にせずにおなかの底から笑ってますか?なかなかそういう機会は少ないですよね。
人前で泣いたり、大声で笑うことを日本人は嫌う傾向にあるようです。しかし喜怒哀楽を素直に表現することは健康な体作りのために非常に有効なのです。
最近の医学的研究でも、落語などで笑うことを習慣にしている人は病気になりにくいという結果が出ていたり、涙を流すことにより自律神経が安定するというような報告がたびたび出されています。”感情に素直に生きる”ということは非常に大事なことなのです。
ただし、ちょっとしたことで怒ったり、泣いたりしていては「大人」とは言えませんよね。その加減が難しいところかもしれません。
さて中医学では「五志」と言って、感情の表現を五行の分類により5つに分け、それぞれに特徴があると考えています。感情はバランスが大切で、”過ぎ”てもいけませんし、”足りない”ことも問題です。
なお「喜び(笑い)」は「火」のグループに属し、「悲しみ(泣く)」は「金」のグループに属します。「火」は五臓の「心」と関係しますので、適度な笑いは「心」をのびやかにしますが、過剰な笑いは「心」に影響を与え、不眠などを導くとされます。
また「金」は五臓の「肺」との関係が深く、過度の悲しみは呼吸器系に影響を与えます。
生活養生と漢方2.jpg日本人は特に「泣く」ことを我慢する傾向にあるようです。皆さんも経験があると思いますが、悲しい時、つらい時は思いっきり泣くとすっきりします。「上手に泣いて、思いっきり笑って」どうぞ健康に過ごして下さいね。