春節立春の養生.jpg「春節」をご存知ですか?いわゆる「旧正月」のことで、中国では「正月」より盛大にお祝いをします。日本では「正月」に帰省をしたり、休みを長い期間取りますが、中国では「春節」に3連休のお休みがあるため、この時期に皆一斉に休暇を取る風習があります。春節期間の中国の列車は大混雑で切符がなかなか取れず、列車はぎゅうぎゅうで人々がドアからはみ出して箱乗り状態で動くことも多いようです。当日はお祭り騒ぎで花火などで盛大にお祝いします。
さてこの春節は年ごとに異なりますが、1月下旬から2月下旬にあたります。今年2010年の「春節」は2月14日でかなり遅い方です。よって2月13日までが旧年、2月14日から新しい年が始まると考えます。
一方で日本の春が始まる日と言えば、暦の上では「立春」となります。この「立春」は毎年ほぼ2月4日で一定しています。ちなみにその前日は「節分」であり、この日が1年の最後の日であるため、次の年の平和安泰を祈念して豆まきを行います。
厳密な日付は良いとしても、この「立春」を意識することは養生のためにも非常に重要です。なぜならこの「立春」は、年の始まりであり、春の始まりであり、大きな区切りの日と認識する必要があるためです。「3月になり暖かくならないと春って実感できないなあ」と考える方がほとんどだと思いますが、春に体調不良を起こしやすい方はもちろん、そうでない方も1年の準備をぜひ始めてみて下さいね。
具体的には花粉症の方は、遅くとも立春までには予防の漢方薬を飲み始めた方が良いでしょう。また春に体調を崩しやすい方は、五臓の「肝」に問題があるケースが多いため、「肝」をケアする漢方薬である「逍遥丸(しょうようがん)」を飲み始めたり、「肝」に良いとされる食材、シソ、セロリ、春菊、酢の物、クコ、なつめなどを積極的に摂るようにしていくと良いと思います。さらには少しずつ早起きをするように心がけ、冬場よりも積極的に外に出て陽に当たるようにします。
旧暦には先人の知恵が詰まっています。そして漢方もその先人たちによって作られた学問です。春節や立春を一つの区切りとして、今年一年健康で過ごせるように良いスタートを切りましょうね!