食べ合わせと付け合わせ.jpg皆さんは食べ合わせを考えることがありますか?料理には”定番”がありますし、和食と洋食の組み合わせも何となくおかしな感じがしますよね。
例えばパンとみそ汁などは誰が見ても合わない気がします。一方では付け合わせと呼ばれるような組み合わせは普段からは私たちは知らず知らずに取り入れています。サンマの塩焼きには大根おろしが欠かせませんし、お刺身にガリやシソの葉、冷奴にはネギと決まっています。これらの組み合わせは中医学の理論から考えても、理にかなったものが多いのです。
例えば前述の組み合わせですが、お刺身は生ものであるために消化が悪く胃腸に負担がかかる食品と言えます。しかし胃腸を守る生姜やシソを合わせて食べるとその負担が減ると考えます。また、寒熱から考えても、お刺身は基本的に冷やす性質を持ちますが、生姜やシソは温める食材です。よって平衡が取りやすいと言えるでしょう。さらにはシソには解毒作用もありますから、生食に付きものの食中毒のような症状の予防も考えられていると言えるのではないでしょうか。
さらには冷奴やおそば等に薬味で付いてくるネギですが、冷奴にしてもソバにしても体を冷やす食材なので、ネギやミョウガなど体を温める食材を用いて、体が過剰に冷えることを防いでいるとも言えます。
よってこれらの付け合わせを避けるのではなく、積極的に食すべきであると考えます。
さて食べ合わせについてですが、良く言われる天ぷらとスイカは水と油ですから単純に避けた方が無難でしょう。そもそも天ぷらは消化が悪い食品です。スイカに関わらず、メロンなど果物との相性はあまり良くないと考えましょう。また、日本料理にお刺身との組み合わせがありますが、どちらも消化が良くないため、胃腸が弱い人には注意が必要です。そして天ぷらはから揚げなどの油モノ全般と置き換えることも出来ます。牛乳との併用も避けた方がいいかもしれません。
中国においては柿とカニの組み合わせが良く無いとされます。両方とも冷やす食材であり、消化も良くありません。胃腸が強く、暑がりの方であれば合うのかもしれませんが、一般的にはあまり相性が良いとは言えません。
その他、豆乳と卵も聞いたことがあります。こちらはタンパク質の吸収の問題と思われますが、基本的には消化吸収が悪い食材二つを組み合わせること自体があまり良いとは言えないのでしょう。
そもそも多くの一般的な料理は食材を組み合わせて、相性が良くなるように出来上がっているものばかりです。たまにはいつもと違った食材で料理をしてみてもいいかもしれませんが、伝統の食文化を忘れずにシンプルに食材を選択した方が体には良さそうですね。