咳に良い食べもの.jpg咳という症状は非常に厄介なもので、西洋医学の薬でもあまり良くならないこともしばしばです。そもそも咳は生体の自然現象です。難しい話は抜きにして、あまり強力に止めてしまうこともどうかと考えます。
とはいえ、咳が続くと非常に苦しく、夜も寝れないなど、体力をどんどんと消費します。また慢性的な咳に悩まされている方はとても多いものです。
そこで今回は咳に良いとされる食べ物を挙げてみます。手軽な形で少しでも咳が軽減できればいいですね。
大根
白い食べ物は原則として「肺」すなわち呼吸器系に良いとされます。大根はその代表であり、咳を鎮めるとされます。ちなみに「ライフクシ」という生薬は大根の種子であり、咳に良く用いられます。どちらかというと痰のある咳に向きます。
ユリ根
たくさん食べられる食材ではありませんが、茶碗蒸しに良く入っていますよね。その他、裏ごしして上品な料理などに使われるケースも多いように感じます。
こちらはユリ根そのものが生薬として使われており、潤いをもたらし咳を止める作用を持つとされます。よって乾いた咳の方に向きます。
ビワ
甘くて美味しいビワですが、住宅地でもよく見かける身近な果物です。
ビワは葉が生薬として咳に対して用いられています(枇杷葉)。果実は葉のような作用とまではいきませんが、似たような力を持っていると考えられています。
杏仁豆腐
甘い杏仁豆腐ですが、その「杏仁」は咳に良いとされる食材です。いわゆる「アンズ」であり、立派な生薬なのです。
咳を止める薬として中医学では非常に使用頻度は高いのですが、あまり大量に用いてはいけないとされます。
かりん
カリン酒として用いられるぐらいで、それほど繁用される食材ではありませんが、カリンのど飴が有名なように、咳、ノドに良いとされます。
ちなみに木瓜(もっか)という生薬があり、中国では本来はボケの果実を使うのですが、なぜか日本ではカリンの果実が用いられています。よって日本の木瓜は咳に効きます。

秋が旬の代表的な果物である梨は、肺を潤す作用が知られ、咳にも良いとされます。
子供にも食べやすいので、お勧めの食材の一つです。
はちみつ
生薬名としては「蜂蜜(ほうみつ)」と呼びます。教科書ではお通じをよくする作用が一番に載っていますが、二番目には咳を止め、肺を潤す作用が掲載されています。
よって痰がほとんどない、空咳の場合に良いでしょう。
以上、代表的な咳に良い食材を挙げてみましたが、これらが良いからと言って、そればかり食べていてはいけません。そして上記はあくまで食品であり、咳に効果があると断じることは出来ません。薬では無いことをご承知置き下さい。
食事はバランスよくが基本です。その中で上記食材を多めに取り入れると良いと思いますよ。