冷え症プール.jpg夏と言えばプールや海水浴。女性の方は水着に抵抗があるのか、日焼けが気になるのか、消極派が多いような気もしますが、暑い夏をしのぐにはやはり一番の王道ではないでしょうか。クーラーや冷たい飲み物よりは、自然に近い形で涼を取ることが出来ます。
また、今は市営で安く利用できる室内の温水プールもありますし、ジムなどにも完備されていたりと、定期的に利用して泳いでいる方も多いのではないでしょうか。スイミングスクールは定番のお稽古事ですし、「健康のため」と考えて子供に習わせている家庭は今も昔も変わらず多く見受けられます。かくいう私も小学校の頃は楽しくスイミングに通っていました。そして最近では妊婦さんや高齢の方の運動として、水中歩行が人気ですよね。
水泳は体への負担も少なく、特に関節が悪い方にはもっとも適した運動になります。全身運動で呼吸もちょうど良い負荷がかかり、呼吸器系の鍛錬にもなるように思います。そして何より、生物は海で生まれたとされますし、水中の中に身を置くと身体も心も落ち着くように感じます。一言で表すと水に入って泳ぐことって「気持ちいい」のですよね!
一人で好きな時間に出来る運動でもありますし、準備や片付けが少し面倒であるために手軽とは言い切れませんが、子供から高齢者まで楽しめるスポーツであるように思います。
しかしながら、皆さんから「冷え症なのですがプールに入っても大丈夫ですか?」という質問を良く受けます。確かに温水プールであっても30度以下の水ですし、長く入っていれば当然のように冷えてきます。赤ちゃんを望んでいる方などは特に気になるのかもしれません。
とはいえ、前述したように水泳のメリットはとても多く、多少身体が冷えるデメリットをはるかに上回る素晴らしいスポーツであると考えます。また、冷え症の方は一般的に筋肉量が少なく、プールに通って水泳で筋力を付けることが冷え対策にもなってくるように思うのです。よって「長時間プールを利用して体を冷やしすぎないようにすれば、水泳はおススメのスポーツ」と言うのが私の見解です。これは、赤ちゃんを望んでいる方で排卵後の高温期であっても同様で、まったく気にする必要はないと考えます。
ただし、漢方の教えとして水泳の是非について述べている文献などは見たことがありません。漢方の故郷の中国には川こそあっても海は身近にはありませんし、仕事として水に入ることはあっても、スポーツとして水泳を楽しむ習慣は無かったというのが記載が見当たらない所以なのでしょう。
ちなみに海水浴は塩水が皮膚病にも良いケースもありますし、天気や海水温にも依りますが、より開放的で心身ともにリフレッシュできるのではないでしょうか。一方でダイビングやサーフィンなどはウェットスーツを着ているにしても、どうしても長時間水に入りますので、冷えが強い方などは注意が必要のように思います。
いずれにしても楽しく体を動かすことは健康のためにプラスとなることは言うまでもありません。水泳は心もリラックスできます。「冬の寒い時期は長時間プールに入らない」「冷え症が非常に強い方は、プールに長くつからず、積極的に泳ぎ、短時間の利用とする」などの点は気を付けるとしても、上手に水泳を取り入れて体作りをしたいですね。