痛風と漢方.jpg痛風は体内の尿酸が過剰になった時に起こる病気です。尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と言われる状態となり、放置すると痛風になるほか、尿路結石などの原因ともなります。
高尿酸血症は簡単に言えば血液内に不純物があふれた状態ですから、「血液ドロドロ」であるとも捉えることができ、脳血管疾患や心疾患の発生にも関与してきます。尿酸値が高く、なおかつ高脂血症、高血糖、高血圧などもある方はより注意が必要でしょう。
痛みがひどい時には抗炎症薬や鎮痛薬で抑えるしかないと思いますが、その体質改善には食事制限だけでは足りません。痛みが無くなると安心してしまう方も多いのですが、そんな時こそ体を変える絶好のチャンスなのです。漢方薬で根本解決を目指しましょう。
なお水分を多く摂取するように勧められる場合もありますが、適した飲水量には個人差があると思われますし、全く飲みたくない時に無理に飲むことは感心しません。もちろん水分摂取は重要ですが、冷たい水をがぶ飲みするのではなく、温かいお湯やお茶を少しずつ頻繁に飲むようにしましょう。
痛風に使われる漢方薬は様々であり、体質によって種類が違います。しかし主には「湿熱」と呼ばれる体内に余分な水分と熱がこもった状態が原因であるケースが多いようです。その場合は体内の余分な「熱」と「湿」を取り除く「茵ちん五苓散(いんちんごれいさん)」または「瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)」というお薬などが選択されます。
また食べ過ぎ等で消化不良になっているケースも多く、その場合は「晶三仙(しょうさんせん)」という漢方の消化剤が有効となるでしょう。
さらには血流の悪化が強い場合には「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」で血液サラサラにする必要が出てきます。
いずれにせよ同じ痛風という病気であっても体質を見極めることが重要です。一度は漢方薬局で相談を受けるといいですね。