メニエール病と漢方.jpgメニエール病は、最近その名前をよく耳にするようになった病気の一つです。病気が増えたのか、認知度が高まったためなのかは分かりませんが、その症状を訴える方が多いことは事実です。
メニエール病はリンパ水腫が原因で起こると考えられています。しかしなぜリンパ水腫が生じるのかは不明とされます。症状としては、難聴や耳鳴りを伴うめまいで、繰り返し起こることが特徴です。その他、肩こりや頭重感を感じることも多いようです。
めまいは長くても1日以内で収まり、それ以上続くようであれば他の疾患を考えます。30歳代の女性に多い疾患です。
病院の治療では、めまいの予防として、メリスロンなどの抗めまい薬と、セルシンなどの抗不安薬が処方されることが一般的です。ただし根本的な解決につながるお薬ではなく、あまり効果が無いことも多いようです。メニエール病を引き起こす原因として、ストレス、疲労などが考えられており、その部分を排除しなけらば、なかなか改善が見られないということも関係しているのでしょう。
めまいという症状は、本人にしか分からないのですが、その気持ち悪さ、不安感は強いものがあります。「頭に何か病気があるのではないか」と考えることも多いでしょう。
このような症状を引き起こしている原因はどこかにあるはずであり、その対策を考えることは、メニエール病のみならず、体全体をケアすることにつながります。それが出来るのが漢方の理論であると思います。
漢方的なめまい対策は「めまいと漢方」で触れた通りですが、メニエール病は回転性のめまいであることが多く、また”リンパ水腫”が原因であることからも考えて、”余分な湿気がたまっているタイプ”と基本的には考えます。よって「半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)」の服用をまず検討します。しかし、疲労が強い場合には”気”を補うお薬と、ストレスが多い場合には”気”の巡りを改善するお薬を併用します。
同じメニエール病であっても症状は人それぞれであり、漢方的な対処は異なりますので、専門家に良く相談して服用するお薬を決めましょう。
メニエール病を起こす方は、頑張り屋さんが多い気がします。体を休めて、睡眠を十分に取り、リラックスすることが何よりの薬かもしれません。ただ現実問題としてそれが難しいケースも多いでしょう。そんな時には漢方の服用を検討してみてくださいね。