笑顔が一番-よろず漢方薬局のきままなブログ

静岡県裾野市(三島市、長泉町、御殿場)よろず漢方薬局から様々な話題をお届けします

胃痛にロキソニン?!

time 2013/02/19

先日出席した会議の休憩中、友人が「胃が痛い」と言っていました。
それを聞いたそばにいた女性が、「ロキソニン持っているよ」と。

私はすぐさま「胃が痛いときにロキソニンはだめだよ」と話しましたが、怖いなあと感じました。

ロキソニンの知名度があがり、薬局でも手軽に買えますし、痛みに安易に使う方が増えていることが背景にあるかもしれません。

ロキソニンはプロスタグランジンという物質の体内合成を抑えます。
そして、体内のプロスタグランジンが減ると、痛みが感じにくくなるとされています(かなり省いた説明ですが…)。
しかし、プロスタグランジンは胃の粘膜の防御に関係している物質と考えられており、その減少によって胃潰瘍が出来ることが知られています。
ですから、ロキソニンが処方されるときには、胃薬が一緒に出されるのです。

薬剤師であれば、当たり前のように知っているので、胃痛にロキソニンなど考えもしないのですが、このような仕組みを知らない方がほとんどだと思いますので、「痛み=ロキソニン」と勘違いしてもやむを得ないのでしょうね。
ちなみにボルタレンやバファリンも同様です。

薬局で説明しても忘れてしまう方も多いでしょうし、テレビや雑誌、学校そしてインターネットなどでもある程度の薬の知識はどんどん発信していくべきだと感じた出来事でした。

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