笑顔が一番-よろず漢方薬局のきままなブログ

静岡県裾野市(三島市、長泉町、御殿場)よろず漢方薬局から様々な話題をお届けします

漢方なぜ効く?

time 2013/03/21

先日の静岡新聞の夕刊に「漢方なぜ効く 科学的に検証」という記事が載っていました。

がん患者に役立つ漢方薬を調べている厚生労働省研究班の取り組みを紹介したもので、科学的な見地から漢方薬の効果の仕組みを調べるとともに、「無作為比較試験」と呼ばれる客観的な統計手法で、有効性の有無を検討しているそうです。

私も学生のころは「なぜ効くのか分からない漢方薬など信じられない」「効果が本当にあるのならば、その有効物質を取り出して薬にすればいい」と勝手に思っていました。

しかし漢方薬は様々な物質の相乗作用で効果をもたらすものであり、自然界にある科学では解明できないような物質や作用によって症状を緩和させていることに段々と気が付いてきました。

よって新聞で紹介されているような取り組みは、無駄とまではいいませんが、漢方の一部分を明確化しているだけのような気がします。無作為比較試験についても、いわゆる「証」をほとんど考えずに症状だけで行っているのですから、本当の指標にはなりません。

そうであったとしても、このような研究によって、漢方が医療に取り入れられる機会が増えればうれしいですから、どんどんやってもらいたいと思っています。

ちなみに新聞では「六君子湯」ががん患者の悪液質(食欲減退)に、「半夏瀉心湯」は口を薬ですすぐだけでも口内炎に効果があったとなっていましたよ。

静岡新聞夕刊.JPG

 

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