2024/04/19
今秋発売の週刊誌アエラに漢方についての記事が載っています。
表題は「がん生存率8倍の漢方の底力」。
こういった雑誌の表題は読者を引き付けるものであることに注意しないといけませんが、がんに限らずに口臭、しびれや子供のアレルギーにも有効であったという内容になっていて、漢方に興味を持ってもらうのには良いのかなという感じです。
ただし、がん生存率8倍というのは、子宮頸がんの術後に調査された極めて限られた調査の中での、もっとも倍率に差があった部分を示している「数字のマジック」でもあるのです。
もちろん漢方を服用した方が良いことは間違いありませんが、8倍を強調するのもどうなのでしょう。
雑誌に表が出ているので、注意深く見てみましょうね。
また、「モダンカンポウ」といって、病名や症状で処方を選んでいく方法が紹介されています。
これも表のまとめ方がかなり危険な感じを受けます。
本当はフローチャートで示されているのだと思うのですが、雑誌ならでは、見やすく端的にまとめた印象が強いですね。
最後に中医学が国際基準になることの弊害が紹介されていますが、これはかなり疑問符がつく内容です。
私見ですが、それで日本の医療が混乱するようなことは、まずありえないと感じます。
とはいえ、最初に述べたとおり、病気の治療には西洋医学だけでなく漢方もあることを知ってもらうために、このような記事をいろいろなメディアで目にするようになるといいですね。
冊子はお店の待合場所に置いておきますので、興味のある方は読んでみてくださいね。