笑顔が一番-よろず漢方薬局のきままなブログ

静岡県裾野市(三島市、長泉町、御殿場)よろず漢方薬局から様々な話題をお届けします

大河ドラマ直虎で紹介された不妊に効く漢方

time 2017/03/10

前々回の大河ドラマ「直虎」で、赤ちゃんが出来ずに悩む女性に漢方を勧めるという場面がありました。
不妊は今でも大きな悩みですが、当時は、跡継ぎを求められる正室に大きなプレッシャーがかかり、時には命に関わる問題であったことが取り上げられ、胸が苦しくなりました。
さらに男子を求められるという、理不尽なこともあったのでしょう。

さて番組内で名前が挙げられた漢方薬としてはまず「当帰」「川きゅう」「淫羊かく」がありました。
「当帰」は「血」を増やし、「川きゅう」は「血」の流れをよくし、「淫羊かく」は身体を温め生殖力を高める作用を持ち、確かにどれも不妊に使われる生薬です。
そして、高価で手に入りにくい貴重な生薬として「麝香」の名が出てきて、話が進みます。
この「麝香」は現在では動物保護の観点から、使用が制限されています。
古くから保管されている生薬を少しずつ使用することで、今でも「麝香」が含まれる製品も存在しますが、多くはありません。
ただこの「麝香」は、開竅薬といって、気つけや動悸などによく効くお薬ですが、不妊に使われることはあまりないものです。
ストレスがかかって不妊になっている時などは「麝香」を使って、気持ちを解放させることで、効果を示すことがないとは言えませんが…
いずれにしても、当時もしっかりと体質を判断して漢方薬を処方していたはずであり、その点はドラマは忠実とは言えないですね。

とはいえ、このように大河ドラマで生薬名が出てくることは嬉しく感じます。
内容も面白いですし、これからも期待して見てみようと思っています。

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