
便秘体質はとてもしつこいです。うんちは体の中の状態をうつすバロメーターですが、逆を言えば、その方の長年にわたる生活習慣が積み重なってできた体質を反映しているとも言えます。よって、そう簡単に便秘体質は変わりませんが、養生をコツコツと続けることで、スムーズに毎日便通がつくように整えていくことは可能と考えます。
ちなみに高齢者が漫然と酸化マグネシウムを継続使用することは控えるべきと厚生労働省から注意喚起がされています。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/0000185078.pdf
もちろん、便が出にくいとQOLが下がりますので、薬を使うことはやぶさかではありません。しかし、酸化マグネシウムも下剤も、根本解決にはつながっていないことを認識し、養生で根本から便秘体質を変えていくことを考えてみましょう。
最初にお伝えしておきますが、便秘の体質改善方法は人それぞれで、合う合わないがあります。たとえば、植物繊維が多い食材の摂取も、難治性の便秘には逆効果の場合があると知られています。基本的には一つのことだけでなく、いくつかの養生を組み合わせることが大切です。
(1)運動
スムーズな排便には体の中の「気」の流れが必要です。体を動かすことで、体内の「気」が流れ、臓器も動きます。また、排便には腹筋が大切です。お腹に力が入るような運動もおすすめです。ただし、体の弱い方が運動をし過ぎると「気」が不足し、出す力も弱くなってしまいますので、運動の程度には注意しましょう。
(2)睡眠
中医学では「陰」すなわち潤いを補うためには睡眠が必要と説きます。スムーズな排便のためには潤いが大切ですが、水分摂取だけでは足りません。睡眠を十分にとりましょう。
(3)生活リズムの安定
中医学の子午流注の考え方では5時~7時は「大腸」の時間とされ、排便に最適な時間帯です。毎日同じぐらいの時間に定期的に排便する習慣がベストです。また食事時間も定時であると良いとされます。
(4)食事の工夫
中医学で一般的に新鮮なもの、水分含有量が多いもの、豆類などは便秘に良いとされます。
具体的な食材は下記のとおりです。
ゴマ、くるみ、玄米、納豆、はちみつ、こんにゃく、ゴボウ、大根、じゃがいも、さつまいも、白菜、きくらげ、バナナ、キウイ、海藻
ただし、便秘にもタイプがあり、たとえば「熱」タイプの便秘であれば、レンコン、ナシなども良いとします。
逆に、辛いもの、お酒などの刺激物は控えめの方が良いとされます。
(5)ストレス発散
ストレスによって「気」の流れが停滞し、便秘の原因になっている方も多くみられます。あまり気にし過ぎず、気分転換を心がけましょう。
以上ですが、これらをすべて行うことは至難の業。出来る範囲でコツコツと続けてみましょう。なかなか難しい場合には漢方薬を上手に取り入れてみて下さいね。







