2024/04/19
今月届いた「静薬journal」に表題の「コロナは恐ろしい感染症か?」と題した特集として、静岡厚生病院の田中敏博先生の寄稿が紹介されていました。
「静薬journal」は公益社団法人静岡県薬剤師会発行の会報です。
要旨としては、
1)COVID-19は健康なこどもや若者の命を無差別に奪っていくような「殺人ウイルス」ではない。恐ろしい気がしているだけではないか。
2)マスク着用をはじめとする「新しい生活様式」はデメリットの方が大きい。
3)ウイルス感染よりも、人が人を差別して、疑い、信頼し合わなくなることの方が、恐ろしい。
4)COVID-19はどこからどう見ても「カゼ」。
という内容です。
個人的には共感できる内容が多く、おそらくほとんどの医療従事者が同様の意見であるように感じます。
ただ人々を「恐ろしい気にさせている」責任はメディアにあるとしていますが、私は海外での状況が日本とは全く異なっていたため、専門家や行政が積極的な対応に踏み込まざるを得なくなった、という点がもっとも大きいように思います。
いずれにしても、現在は二類の指定感染症であるために、規定通りの厳密な感染症対策を取らざるを得ませんが、もうすぐ緩和されていくのではないでしょうか。
そして教科書的にはCOVID-19は普通のカゼの一種として、さらに弱毒化していくはずでは、と考えています。
もちろん、今後も気をつけていくべき感染症ではあると思いますが、過度に心配しないほうが社会全般のためには良い、という田中先生のご意見のような風潮がもっと高まってくれば良いなと感じます。