2026/02/17
先日新聞の広告で「耳鳴りに漢方」というような記事があり、いつもは飛ばすのですが、ちらっとどの処方だろうと確かめてみたら、なんと「当帰芍薬散」でした。
そもそもですが、
1)耳鳴りは漢方薬でも対処が難しい
2)耳鳴りに万能的に効く漢方薬はなく、体質判断を行い、それに則して対策を取ることが大事
なのです。
すなわち、新聞広告を出す時点で、これはもう商売であり、症状を治そうという気がほとんどないと感じます。
それに加えて、今回は耳鳴りに「当帰芍薬散」を用いるという、なんともはや、という事例。
耳鳴りの原因の多くは「腎虚」もしくは「肝鬱」です。
すなわち、加齢もしくはストレスです。
よって、「腎虚」に用いられる「八味地黄丸」であればまだ分かります。
しかし、「当帰芍薬散」は「血虚」「水湿」に対する漢方薬であり、まったく役割が違うのです。
これは「当帰芍薬散」の効能効果に耳鳴りが入っているために生じた問題です。
厚生労働省のお墨付きがあるのですが、ある生薬が入っていると、申請で認められてしまうのですよね。今の医療制度の不備と言っても良いように思います。
このような広告がまかり通ると、漢方の評判を落とすことにつながりかねず、非常に懸念されます。