皮膚病と言うのは不思議なもので、全身に出来ることは珍しく、特定の場所に発生することが多いように思います。アトピー性皮膚炎ではひじの内側や首に出来ることが多いですし、ニキビはフェイスラインや口周り、背中などが頻発部位ですが、人それぞれ。やはり皮膚病は目立ちますから、隠れやすい場所であればよいのですが、顔はもちろんのこと、気になる部位は千差万別であることでしょう。「なぜいつもここにイボが…」などと考えてしまうことも多いと思われます。皮膚の弱い場所に出来る、また一度皮膚が弱くなってしまうとその場所に出来やすいとも考えられますが、医学的に明確に説明できる理由はないことがほとんどと思います。
一方、漢方には経絡の考え方があり、皮膚病の発生部位から、バランスが崩れている理由をある程度説明することが出来ます。もちろん一つの考え方に過ぎず、絶対的なものではありません。それでも「なるほど」と納得できることも多く、なぜ自分はこの部位に皮膚炎が出来やすいのか、説明がつくと少しでも安心できる面があることでしょう。
ということで今回は皮膚病と経絡の関係をまとめてみます。図が無いとなかなか難しいのですが、出来るだけ簡単にポイントを以下記してみました。
★目の下から口周り…胃経支配のため、胃弱や食べ過ぎ飲み過ぎを疑う
★フェイスラインや耳回り…肝胆系のため、ストレスや飲み過ぎに注意
★腕の内側(脇から親指にかけて)…肺経支配のため、呼吸器系のトラブルを考える
★腕の外側(肩から人差し指にかけて)…大腸経支配のため、お通じ対策を考慮する。もっとも皮膚病と関係が深い経絡。
★首から背中、足の背面…膀胱経の支配のため、水分摂取の過不足やお小水の状況、「腎」との関係を考える
かなり大ざっぱではありますが、ご参考下さい。経絡に沿って皮膚炎の広がりが見られる場合などは必ずその支配する臓に問題があるはずです。
気になる方は、専門家にぜひご相談くださいね。
発生部位で考える皮膚病
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