子どもは風邪を引くもの。特に保育園や幼稚園に通いだしてすぐはどうしても風邪をもらってきてしまうものですよね。とはいえ、風邪を引いてしまうと、お子様の身体の心配はもとより、仕事や家事のやりくりが大変になってしまいます。毎月のように風邪を引いてしまう子も多いため、お母さんの悩みは尽きません。
このような時、風邪を引かないように、子どもの免疫力を高める漢方薬を服用していくことが出来れば一番です。しかしそれでも引くときには引いてしまうのが風邪です。その際に頼りになるのが漢方薬。ウイルス、細菌に接する可能性が一番高い場所が病院ですから、病院に行く前、風邪の初期段階で治すことを目指してみましょう。
そこで本題ですが、風邪の漢方と言えば「葛根湯」、その「葛根湯」は子供に飲ませてもいいのでしょうか?「葛根湯」の説明書には3か月以上の子であれば、2歳未満でも飲むことが出来ると規定されています。よって形式上は何ら問題ありません。
ただし、子どもは「陽」の体質を持ちます。すなわち、身体に「熱」を持っていることが多いのです。よって風邪を引いた時も、「葛根湯」のような体を温める漢方薬が合わないケースが多く、逆に「熱」を冷ます「天津感冒片」「涼解楽」などの漢方薬の方が適している状態の方が圧倒的に多いということを覚えておくとよいでしょう。
結論として、子どもに葛根湯を飲ませることに問題はありません。寒気を感じてぶるぶるふるえているような時には「葛根湯」の服用で間違いないでしょう。しかし子供の風邪は「熱」タイプが多いため、汗をかいて暑がり、顔が赤いような時には「葛根湯」は適さないということになります。特に汗が多く出ている時の「葛根湯」は控えるべきです。
ちなみに「葛根湯加川きゅう辛夷」などの、「葛根湯」の仲間のお薬が蓄膿症、鼻づまりの症状に対して処方されることもあるようです。この場合も同様に、暑がりでよく汗をかいている子は合いません。慢性病の治療では何か月も続けて服用することがありますので、より注意が必要です。
いずれにしても漢方の専門家に聞いてみることが出来れば一番です。一口に風邪と言っても様々なタイプがあるので、子どもに飲ませる時には、もっとも症状に合った漢方薬を選ぶことが大切です。