子どもと漢方2.jpg子供がかかりやすい病気は何種類かあります。特に親を悩ませるのが、風邪と皮膚病。子供が病院にかかる場合のほとんどが、この二つの理由のどちらかではないでしょうか。
この二つの疾患は全く違う病気のように見えますが、実は中医学では両方ともある”臓”が原因であると捉えます。それが”肺”。子供は中医学でいう”肺”が弱いのです。
五蔵六腑の一つ”肺”は、一般的な「肺」の概念より、もう少し広い意味合いを持ちます。呼吸器系統の機能を担う点は同一ですが、その他皮毛(皮膚)とも関連が深いとされるのです。よって”肺”のバランスが崩れたりその体質が弱い場合には、呼吸器疾患、具体的には喘息や気管支炎、風邪などを引き起こすことはもちろん、湿疹やじんましん、アレルギーやアトピーなども起きやすくなります。
ではなぜ子供は”肺”が弱いのでしょうか。”肺”は五蔵の中で、一番体の上方に位置する器官です。食べ物も空気も体の上方から入ってきますから、一番上にある肺は外的な影響をまず初めに受け止める最前線の防衛基地の役目を担います。
しかし子供は全般的に臓器が未発達のため、外からの刺激に一番さらされている”肺”が最初にダメージを受けてしまうのです。
よって「風邪をひきやすい」「皮膚が弱い」という子供は、”肺”をケアすることを考えると良いでしょう。空気のキレイな場所に住むことが一番ですが、水泳など運動をしたりすることも必要です。また”肺”に良いとされる食材を積極的に摂ることをお勧めします。