子供がなかなか寝てくれないとご両親は困りますよね。夜更かしは体に悪いし朝起きる時に苦労するからと早く寝かしつけようとしても、ぱっちり目を開いて全然寝てくれない…どなたでも一度は経験があるのではないでしょうか。
1時間もかけて寝かしつけるのは大変だからと、寝かしつけを放棄してしまって、子供たちが眠くなるまで遊ばせておくという方もいるようですが、これは良くありません。確かに布団に入って眠るまでの時間は短くなって、親にとっては楽になりますが、子供の睡眠時間は減り、成長にも悪影響を及ぼすと思われます。
しかし先日の新聞記事に依ると、10年前に比べて夜の22時以降に起きている子供は大幅に減っているとのこと。ご両親も夜更かしが体に負担がかかることを理解するようになってきているのかもしれませんね。
基本的には寝付きが悪い原因は、大人もそうですが、寝る前に興奮状態になってしまっているからと考えられます。テレビを長時間見たり、激しく体を動かしたり、寝る直前にこのような行為を行ってしまうとどうしてもすぐに体と心を静めて睡眠の準備を取ることが難しくなります。
逆に安心し、心配事がなく、適度な疲労感があればすぐに眠りにつくことが出来るはずです。まずはこのような重要点を犯していないかチェックしてみましょう。
しかしながら特に上記のような興奮状態に身をさらしていなくともなかなか寝てくれない子供はたくさんいると思います。漢方的に考えると夜は陰の時間ですが、その陰が不足して”抑え”が効かない体質を子供は基本的に持っているためです。特にその状態が顕著であると、夜になかなか寝付くことが出来ません。この場合には無理に寝かせようとしても体が受け付けないのですから、寝ることがどうしても出来ないのです。
こういったケースでは何らかの対処をしていなかないと、ますますその陰不足体質が進み、昼間のイライラや乱暴などにつながることさえあります。そうなる前に漢方的な対処を考え、子供はもちろん、ご両親も生活が楽になるように薬の服用を検討してみましょう。
具体的な漢方処方としては「天王補心丹(てんのうほしんたん)」が挙げられ、特に体がエネルギッシュで乾燥気味の子供にはピッタリです。その他、疲れやイライラが強い場合には「星火牛黄清心丸(せいかごおうせいしんがん)」を試してみるといいでしょう。即効性もあるので、気分がスッキリすると思います。
もちろん体質に合わせて使う必要があるので、「抑肝散(よくかんさん)」や「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」「甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)」などが合う場合もあります。ぜひ信頼のおける漢方薬局において、最も適した漢方薬を選んで頂いて服用しましょう。
ちなみに子供が乳児でなかなか寝ないケースにおいては、お母さんが対策を練って漢方を服用し、母乳を通して赤ちゃんに与えると言うテクニックも使えます。
子供が寝ない時の漢方対策
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