ペット(犬、猫)の腎臓病に使う漢方.jpg高齢になったペットに起こりやすい病気の一つに腎臓病があります。腎臓病が進むと腎臓の機能が低下して腎不全となり、命に関わってきます。「急性腎不全」と呼ばれる突発的に症状が現れるケースと、「慢性腎不全」といって、持続性の腎機能障害の2種類があります。腎臓の病気は、どちらかといえば犬よりも猫に多い病気と言えるでしょう。
腎臓病は比較的病状が進まないと、はっきりとした症状が出ない病気です。何となく水を飲む量が増えて、吐く回数も増加したら尿の検査を一度受けた方がいいでしょう。その他、食欲が減ってやせてきたり、尿の状態の変化(慢性腎不全であれば尿は増えます)、むくみの発生等があれば、腎機能が低下している証拠です。
動物病院ではまず食事療法を勧められでしょう。高タンパクの餌を控え、塩分も少なくして、腎機能に負担をかけないようにすることが必要です。さらにステロイドを処方されるケースもあるかもしれませんが、免疫を抑制することは高齢の犬や猫にとって負担になることもありますし、感染症にも罹りやすくなります。出来れば漢方等で対処しましょう。
慢性腎不全の対処薬は、その症状によって異なります。食欲が落ちている場合には「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう」などを使いますし、老化によって衰えた根本的な腎臓の機能強化には「六味丸(ろくみがん)」などを使用することもありますが、体質によって服用すべきお薬は異なりますので、専門家によくご相談の上お決めください。