ペットの口臭.jpg動物は臭いがあって当たり前ですが、口臭がひどく気になるケースがあります。品種として口臭に特徴がある場合は致し方ありませんが、急に口臭がするようになったり、あまりにも臭いが強い場合には何かしらの体のバランスの崩れを示している場合もあり、対処が必要でしょう。放っておくと歯や歯茎の問題が起こることもありますし、胃腸などに内臓疾患が隠れているケースも考えられます。
漢方では基本的に口臭は”熱”と考えます。また”湿(余分な水分)”が混在しているケースもあるでしょう。口臭がある場合には舌にその状態が表れやすいので、舌をチェックしてみて下さい。色が鮮やかな紅で表面に”苔”が無ければ、”湿”は存在しません。一方で、”苔”が多く見えれば、”湿熱”と考えられます。
そして”熱”だけであれば、「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」などの”熱”を取る薬で対処しますが、老犬など消耗が認められる場合には、「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」などの”補う”お薬の併用も考慮します。
一方で”湿”の存在が疑われる時は「五行草(ごぎょうそう)」や「瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)」などの”湿”と”熱”を取るお薬を検討します。
ただこれらは比較的苦いお薬なので、飲ませ方には一工夫が必要かもしれません。
また基本的には食べ過ぎは口臭を悪化させます。”熱”があると、どうしても食欲旺盛になりがちですが、特に肉は控えめに与えるようにした方が良いでしょう。そして消化吸収の良いものを中心にするとお腹に”熱”が発生しにくくなり、口臭も次第に収まってくるはずです。
漢方薬を服用しつつ、食べ物にも気をつけて体のバランスを整えると一石二鳥にも三鳥にもなってきますよ。