帯状疱疹は幼児期に感染し潜伏していた水ぼうそうウイルスが、再活性化したことに引き起こされる疾患です。比較的高齢の方に発症しやすい病気ですが、最近は若い人にも増えているような話を聞いたことがあります。また原則として再発はしないとされますが、二度目三度目という方もいらっしゃいます。
原因ウイルスははっきりしていますが、潜伏していたウイルスが再活性化する理由は不明です。疲れやストレスなどによって免疫力が低下した時に発病するという説が有力です。
帯状疱疹はその名のとおり帯状に湿疹が出るのですが、多くの場合その前に痛みが生じることが特徴です。痛みがあって病院に行っても赤斑が認められなければ帯状疱疹との診断が難しいため、薬を出すことが遅れる場合があります。重症でなければ問題ないのですが、治療が遅れると帯状疱疹後疼痛(神経痛)と呼ばれるしつこい痛みが残ってしまう時があり、注意が必要でしょう。早めに抗ウイルス薬を投与すると良いとされます。
帯状疱疹は免疫が弱っている時に出る病気であるため、繰り返してしまう方などは予防のために漢方薬を飲むことが一番です。免疫力の低下は、基本的に「気虚」と呼ばれるエネルギー不足状態と捉え、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」や「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」が適用となることが多いでしょう。
残念ながら帯状疱疹となってしまった場合には、その皮膚状態や痛みの具合にも依りますが、「天津感冒片(てんしんかんぼうへん)」などの抗炎症効果を持つお薬を選択します。また抗ウイルス作用を持つと言われる生薬「板藍根(ばんらんこん)」が含まれる「板藍茶」を併せて服用すると良い場合が多いでしょう。
また問題となる帯状疱疹後疼痛に関しては、やや長い目で見る必要がありますが、「板藍茶」と合わせ、止痛効果があるとされる「田七人参(でんしちにんじん)」を組み合わせると痛みが緩和するケースが多いようです。
帯状疱疹がもし出てしまったら、体が「疲れてるよ。身体を休めてよ。」とSOSを発信していると考えましょう。睡眠を十分取り、出来るだけストレスから遠ざかり、安静にすることが大切です。
帯状疱疹を繰り返す又は痛みが残った時
公開日 : / 更新日 :
974PV