乾癬(尋常性乾癬)は西洋医学でも対応が難しい疾患であり、難治性とされます。自然に消退することもありますが、再発することも多い皮膚病であり、その原因も分かっていません。程度に差があるため軽症で痒みも少なければ心配することはありませんが、関節炎などの合併症を伴う場合や、痒みが激しい場合には早めの対処が必要となり、その場合はステロイドなどを適切に使用する必要があるでしょう。
しかし問題となるのは、再発を繰り返す場合や落ち着いても治りきらずステロイドが欠かせない状態になった時です。その場合は漢方薬が選択肢となります。また軽症だけど治りきらないというケースも漢方が効果を発揮します。
乾癬は基本的には乾燥による皮膚病ですから、体を潤す漢方を中心に考えます。ただし、炎症がひどい場合や、痒みがある時には”熱”と捉えて、それを取り除くお薬を最優先で考える必要があります。具体的には「涼血清営顆粒(りょうけつせいえいかりゅう)」などの漢方薬を使用します。
慢性化している場合や症状が落ち着いている時には、体を潤す作用を持つ「温清飲(うんせいいん)」や「当帰飲子(とうきいんし)」、また皮膚の潤いと密接な関わりがある「肺」のケアも考えた「八仙丸(はっせんがん)」を選択する場合もあるでしょう。
さらには外からのケアとして、「瑞花露(すいかろ)クリーム」などの保湿クリームを使用することも大切です。
しかし漢方薬を服用する場合には皮膚の状態を見極めてお薬を選択しなければなりません。お薬を間違えると悪化してしまうケースも考えられます。出来れば一度は漢方薬局に足を運んで専門家に診てもらってから服用を始めると良いですね。
乾癬と漢方
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