そばかすと漢方.jpgそばかすは雀卵班(じゃくらんはん)と呼ばれ、小学生から思春期の女性に多く出現します。そばかすがある子は可愛いと感じる方も多いと思うのですが、あまりにもそばかすが目立つと当人にとっては悩みとなることも多いでしょう。とはいえ、最近はそばかすが多い子をあまり見なくなった気がします。紫外線対策を意識する人が多くなったせいでしょうかね。
さてそばかすは医学的に原因の良く分かっていない疾患ですが、紫外線で憎悪するため、その関連性が指摘されています。皮膚が色白であると起きやすいとされ、遺伝性があるとされます。
西洋医学的な対処法としては、ビタミンC製剤に保険適用があるため、病院で処方されることもあるでしょう。しかし即効性のある治療法ではなく、一度出来てしまったそばかすに対しては、レーザー治療などによる外科療法が有効となります。
また市販の各種美白剤も一定の効果が出るものもあるようです。
とはいえ、そばかすが出来やすい体質は上記のような治療では改善できません。一度良くなってもまたすぐに出来てしまうようでは、負担も大きくなってしまいます。体の内面から「そばかすの出来にくい体質」を作り出していくことが重要であり、そのような対処が、大人になった時の健康な体作りに役立つことにもなるのです。特に5,6歳からそばかすが目立つような場合には、何かしらの対処を行った方が良いと思われます。「私の子供は他の子と同じように外で遊んでいるのに、なぜが一人だけそばかすが目立つ」というようなケースは、やはり何らかの要因が考えられるのです。
さて漢方的にそばかすを考えた場合、「お血」という要素にプラスして、「肝」や「腎」が弱いという側面があるとされます。「お血」とは血行不良であり、皮膚表面の循環が悪いために褐色の異形物であるそばかすが生じてしまうと考えます。
しかし子供に本来「お血」はそれほど多くはありません。それよりも「肝」「腎」が元々弱い、もしくは消耗しているという点を見逃すべきではないでしょう。この点が「しみ」とは対処法が異なる点です。
よって「肝」「腎」を補う、「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」や、暑がりという体質があれば「瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)」などの漢方薬を考えていきます。
もちろん、その他の症状や体質によってお薬をしっかりと選択する必要があるため、必ず一度は漢方薬局で相談をして下さい。