女子顔面再現性皮膚炎.jpg明確に診断されることはあまりないようですが、下記のような症状を呈する、女性に特有の繰り返し起こる皮膚病を女子顔面再発性皮膚炎と言います。
★お化粧のノリが悪い
★目の周りが赤く腫れやすい、しわが出る
★顔全体に、虫がはっているような感覚があり、かゆい
★顔にむくみやほてり感があり、赤みがある
上記症状が軽度であれば「今日は肌の調子が悪い」と考えがちですが、繰り返し起こったり、症状がひどくなるようであればそれは皮膚病として定義されます。一般的には女子顔面再発性皮膚炎は、季節の変わり目の皮膚が敏感になる時期に出やすいとされます。
原因は化粧品によるものがほとんどとされます。肌の弱い部分に症状が出るため、たとえば化粧水を頬やおでこだけにつけていても、目の周りのみに症状が出ることが多いとされます。
また、1年中同じ化粧品をつけていても、上記のように一定の期間だけしか症状が出ないことも多いため、「まさか化粧品が原因とは」と気づかない方も多いでしょう。
顔の皮膚の状態にもっとも影響を与える因子は、女性の場合は化粧であると言えます。これはずっと同じ種類の化粧品を使っていても、自然派などの皮膚に優しいとされる商品を使っていても同じことであり、皮膚に影響を与えている可能性は大いに考えられます。
皮膚は何もつけたりしないことが一番です。とはいえ、お化粧がどうしても必要な場合には、もっとも自分の肌に合ったものを選び、肌のケアに努めていきましょう。
女子顔面再発性皮膚炎の治療は、お化粧を止めることが一番です。そして、洗顔も水で行うようにしてみましょう。1週間も経たずに結果は出るはずですので、もし変化が無いようであれば、毛染め、シャンプーやリンスなども疑います。
病院ではステロイドを出されることが多いかもしれません。しかし顔への使用はかなり慎重である必要があります。リバウンドや副作用のことも考え、安易には塗らない方がいいでしょう。
漢方的には表面の「気」が少なく、バリア機能の低下が症状を引き起こしていると考えます。また短期的には赤みがあることから「熱」の存在も考慮します。よって、長い目で見た体質改善の漢方としては「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」などの表面上の「気」を増すお薬となり、当面の痒み対策には「五涼華(ごりょうか)」などの「熱」を取り去るお薬が有効となるケースが多いでしょう。
そしてもちろんスキンケアが重要となります。症状に合わせてですが、「瑞花露ローション」や「セサージ」を上手に使っていくと良いでしょう。
女性の肌をキレイに見せるはずのお化粧が、逆に肌を悪化させるという矛盾については何とも言えませんが、身だしなみの一つともなっているお化粧を上手に使えるようにお肌ケアを行ってきましょう。