色素沈着は特に女性を悩ます皮膚症状の一つです。キレイで曇りのない肌を保つことは年齢とともに難しくなって当然ではあるのですが、やはり出来る限り避けたいと思うのが心情。レーザーやクリーム、健康食品などの宣伝も盛んなようです。しかし医学的な根拠、明確な効能が明らかになっているものはほとんど無いというのが現状と思います。
一口に色素沈着と言っても様々なタイプがあり、いわゆるシミや肝斑など加齢やホルモンバランスが関係しているものもあれば、アトピーなど皮膚炎が治った際に、跡として残ってしまうこともあります。他にもケガややけど等原因が明確な場合もあれば、全く理由が分からない色素沈着もあります。
ただし、どの場合も、代謝が悪く、色素が残ってしまっている現象であると考えます。すなわち上手に皮膚の修復が出来ていない状態であり、お掃除不足とも言えます。
その状態で固定されてしまうと解決がなかなか難しいのが現状ではありますが、そこは長年の歴史がある漢方の知恵で対処方法を考えてみましょう。
代謝が悪いとするとまず最初に考えつくのが「お血」。すなわち血行不良です。体内のお掃除は「血」を通して行われることが基本であり、その「血」の流れが悪ければ、皮膚の再生にも影響してしまいます。そもそもアトピーも「お血」が関係していることが多く、その結果である色素沈着に対しての対処が、アトピーの再発対策にもつながる可能性があります。また加齢とともに「お血」が進むことも知られており、色素沈着が年齢と関係していることを裏付けます。
具体的な対策としては「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」の「血」の流れ改善作用は力強く、最も改善の可能性がある漢方薬と考えます。
その次に考えられるとすれば「痰湿」の問題でしょうか。「痰湿」とは体の不要物であり、ゴミのようなもの。色素=ゴミとまでは言えなくとも、汚れを除くことが必要なケースもあるでしょう。
この場合には「星火温胆湯(せいかうんたんとう)」などの漢方薬が当てはまります。
とはいえ、やはり体質判断が重要です。同じ色素沈着でも、寒がりと暑がりの方、運動している方としていない方、男性と女性などで処方が異なることはあたりまえとも言えます。そして、一朝一夕には改善しない症状であることも理解して、根気よく服用を続けることが大切と思います。このような点も踏まえ、漢方の専門家によく相談をしてから、キレイな肌を目指して漢方薬を服用してみて下さいね。
色素沈着
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