白花蛇舌草(びゃっかじゃぜっそう、はっかじゃぜっそう)という名前の、少しおどろおどろしい名前の生薬があります。蛇の舌のような細長い針状の葉を持ち白い花を付ける、ということから付けられた名前ということで、日本ではフタバムグラという名の雑草として扱われている植物です。

この白花蛇舌草は中医学では
性味:微苦・甘、寒
効能:清熱解毒、消腫散結、利湿通淋
と定義されます。
少し苦みがありつつ甘みもある味を持ち、冷やす性質があるということですね。そして効能は、熱を冷まして解毒し、腫瘍を散らし、湿気を除いてお小水の出を良くする、とされます。

具体的には抗腫瘍作用が注目されていて、肝臓がん、消化器系の胃がん、大腸がん、子宮頸がんに用いられます。他にも肺がん、子宮がん、肝臓がん、白血病などに対する抗がん活性作用があることが認められたというデータがあります。熱があり、口が乾く、便が硬い、などのケースに適しているようです。
また、抗菌・消炎作用があるため、呼吸器、消化器、泌尿器、皮膚の感染症や炎症性疾患に効果を示します。肺炎、気管支炎、皮膚炎、胃腸炎、膀胱炎、クラミジア、などにあたります。

ということで、白花蛇舌草は皮膚病にも良く使われます。赤みがあって膿んでいるニキビやアトピーの方によく合います。また口内炎にも良いです。さらに、最近ではマスクかぶれの方に用いることが多くなっています。特に「熱」を冷ます作用に優れている印象で、服用すると皮膚の赤みが引くことが分かります。

とは言え、やはり「熱」や「毒」、「水湿(不要な水)」が原因の症状であるかどうかの見極めが大切です。詳しくは専門家にご相談の上、服用を検討くださいね。