子供の肥満を防ごう.jpg子供の肥満は早めの対処が必要です。身長が高い子の肥満であれば問題ないこともありますが、体質によって生じている場合も多々あります。簡単に言えば代謝が悪い状態であり、食べたものが排泄されずに残ってしまうのです。肥満の放置は、高血圧や糖尿病、骨の異常につながる恐れさえあります。また時には学校で心無い言葉をかけられることもあるでしょう。
しかし子供の肥満への対処はなかなか難しいものです。なぜなら子供は”我慢”がなかなか出来ないから。美味しいものをたくさん食べたいと思う気持ちがない子供の方が珍しいと言えます。しかし、問題が体質にあったとしても生活習慣から変えないとなかなか体重は減りません。大人がやはり良い習慣を植えつけることが、肥満解決の第一歩でしょう。大人も我慢が必要なのです。
よく言われていることですが、運動をして食べ過ぎないことが原則です。細かい部分では以下の点をチェックしてみましょう。
★果物やジュースを食前など空腹時に食べていないか
果物の食べ方に関しては最近いろいろと話題になっているようです。しかし私は食事をしっかりと摂るためにも、空腹時に果物やジュースを飲むことをお勧めしません。特に子供はそれだけですぐにお腹が満たされ、結果食事の量が減ります。しかし、果物やジュースで摂ったエネルギーはすぐに消費され、結局またお腹が空きます。これが間食へとつながると考えます。エネルギー摂取はやはり食事を中心にすべきです。
★食事は和食となっているか
和食は素晴らしい健康食です。ご飯とお味噌汁、野菜のおかず(特に煮もの)プラス少量の魚かお肉という組み合わせがベストです。子供が好む麺類は出来るだけ控え、和食中心にしてみましょう。
★ストレスはないか
子供にもストレスはあります。ストレスが体の巡りを悪くし、吸収不良を生みだします。特に「太っている」という言葉でプレッシャーをかけない方がいいですね。
★お通じは大丈夫か。
ある程度大きくなると、子供の便を確かめなくなりますが、回数やその状態を把握しておくべきです。もちろん便秘は肥満につながりますし、逆にゆる過ぎるのも良くありません。
さて子供の肥満の原因を漢方で見てみると、「脾」の問題であることが多いように感じます。「脾」とは中医学で胃腸系統の消化吸収機能を指します。この部分が弱いと体内に老廃物を蓄積しやすくなると考えます。
よって「脾」の機能を補佐し、改善する漢方薬である「星火健脾散(せいかけんぴさん)」や「星火健胃錠(せいかけんいじょう)」もしくは消化吸収を助ける「晶三仙(しょうさんせん)」の服用を考慮します。また水太りタイプには、余分な水を排泄する効果もある「三爽茶(さんそうちゃ)」を検討することもあるでしょう。
いずれにせよ、肥満の克服には根気が必要です。焦らずにゆっくりと体質改善を目指しましょう。