結膜炎にものもらい…目の疾患も子供がなりやすい病気ですね。子供は外で遊ぶことが仕事ですから、その時に細菌の付いた手で目を触れば感染するのは当然とも言えるでしょう。また習い事などでプールに通うと、どうしても目への感染が起こりやすくなります。
しかし、ものもらい(麦粒腫、めばちこ)は細菌感染が原因ですが、そもそも感染力はそれほど強くないと言われています。また結膜炎はウイルス性や細菌性、アレルギー性など原因が様々ですが、これもかかりやすい子と、そうでない子がいるようです。また慢性結膜炎となってしまう場合もあります。この違いはどこから出てくるのでしょうか。
基本的に目の感染症に対しては眼科の治療が優先ですが、あまりにも繰り返し起こる場合や、病院の薬で治りが悪い場合、慢性化してしまった場合などは漢方を試してみると良いでしょう。簡単にいえば目の体質を強くして、感染を防ぐことにつながります。
基本的に目の疾患になりやすい場合には、”粘膜”が弱いと考えられます。”粘膜”はもともと外からの攻撃に対し、体を守る最前線の基地です。この基地の防御が手薄だと、すぐに体がダメージを受けてしまいます。その症状の一つが”炎症”であり、目に攻撃を受ければ結膜炎となるのです。
漢方では粘膜にあたる最前線の基地を”衛気(えっき)”が担っていると考えます。”衛気”はその名のとおり、防衛の気。その”衛気”が弱ってしまうと”邪気”と呼ばれる細菌などの侵入を許してしまいます。よって、その”衛気”を強化することが出来れば、目の疾患にもかかりにくくなると考えます。
具体的には「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」「黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)」などのお薬が候補となります。
また症状が慢性化しているような場合には「香菊花(しゃんきくか)」などの”熱”を冷ますお薬によってまず炎症を鎮めることが大事です。
さらに、根本的な体質が弱い場合には「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」などの”腎”を強化するお薬が適用となることもあるでしょう。
子供の症状は変わりやすく、その体質の見極めが肝心です。漢方薬局でよく相談して服用するお薬を決めましょう。
目の病気を繰り返す子供に
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