近眼、近視の子供は年々増えているようです。調べてみましたところ、小学生の約25%が近視とのこと。もっと多いのではと思うぐらい、メガネをかけた子供は増えているようにも感じます。ちなみに先進国ほど近眼は多くなるとの統計もあるようです。
ただし近視になる原因は明確にされていません。テレビやゲーム、暗い場所での読書などは目に悪いとよく言われますが、そのような環境にあっても全く目が悪くならない子供も少なくありません。特に暗い場所での読書の影響は視力の低下と関係が無いとされる意見が多いようです。
また遺伝についても関係を指摘されることがあるようですが、絶対的な要素ではありません。ちなみに私はかなりの近視で視力が0.1以下(0.04ぐらいだった気がします)ですが、私の弟はメガネが要らないどころか、目がいい方です。
ただパソコンやゲームは目が疲れることは間違いないですよね。目が疲れる要素が視力の低下と全く無関係のはずがありません。時間を制限したり、時々休息を取るなどの工夫はやはり必要であるとは感じます。
さて子供の近眼については、6歳以下で顕著な場合や、上記のような生活上の注意をしていても進行が早いケースなどは、漢方的には「腎」の問題があると考えられます。そういった時には「腎」のケアを考えてみるといいでしょう。
ちなみに「腎」は生命力と関係する”臓”です。要するに遺伝的な要素であり、先天的に「腎」があまり強くない子が存在します。そして、この部分が弱い子は近眼になりやすいと考えられます。
お父さんもお母さんも目が非常に悪く、子供には近眼になってもらいたくないと考えている方などは、「腎」のケアを早いうちから考慮してもいいのではないでしょうか。
具体的な漢方薬としては「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」が挙げられます。「腎」そして「肝」の強化を行うことが出来るとされる有名な漢方処方です。近眼予防や近眼の改善対策の漢方としてまず考慮すべき処方でしょう。しかし、胃腸が弱い子や寒がり傾向の子などには合わない場合もあります。服用する場合には漢方薬局等で相談をして、しっかりと体質を見極めてから始めてみて下さい。
目は一生使う、非常に大切な器官です。そして近眼になるとメガネが必要となり、特に女性ではコンタクトレンズの使用を考えるなど非常に大きな出費となります。
上記のような「腎」を補う漢方薬は近眼への対処だけでなく、子供の発育を助けるなど様々なプラス要因もあります。ぜひ子供の将来を考えて、お父さんお母さんが早めに子供の目のケアをしてあげて下さいね。
子供の近眼を漢方で防ぐ
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