薬局に来店される方から「どのようなお茶を飲めばいいですか?」「手軽に飲めるお茶はありませんか?」という質問をよく受けます。確かにお茶に気をつかうことは、立派な”食養生”となります。お茶は食事よりも摂る回数が多いものです。自分の体質やその時の体の状態、季節などによって飲み分けることが出来れば、効果も期待できるでしょう。
ここではまず、一般的なお茶の種類とその性質を述べていきます。
なおお茶は基本的に温かい飲み物です。中国では冷えたお茶などまずありません。胃腸のことも考えて、夏でも出来るだけ温かいお茶を飲むようにしましょう。
●緑茶
日本人がお茶と言えば、ふつうは緑茶を指します。長い間親しまれてきた飲料ですから、理屈うんぬんで考える前に、日本人の体に合っている飲みものであると私は考えます。日本食には生ものが多いので、緑茶の解毒作用が必要だったのかもしれません。
ただし、中医学では緑茶は温かい状態でも体を冷やすとされます。よって冷えが強い方は冬の寒い時期は控えめに飲まれた方がいいでしょう。逆に暑がりの方は、緑茶の飲用をお勧めします。
●紅茶
緑茶が体を冷やすの対して、紅茶は体を温めます。また体に力を与え、頭をすっきりとさせる作用も期待できます。冷え症の女性に一番おススメしたい飲み物です。
●ウーロン茶
ウーロン茶は最近人気のあるお茶ですね。その性質は、平性といって体を冷ますこともなく、温めることもないとされています。よってどのような体質であっても無難に飲むことが出来ます。消化を助ける力がありますので食事中の飲み物としてはうってつけでしょう。ちなみにプーアル茶はウーロン茶よりやや消化力が強い、ほぼ同じ性質のお茶であるとされます。
●ジャスミン茶
香りが良いお茶です。この香りがリラックス効果をもたらしますので、ストレスの多い方にお勧めのお茶です。ミントティーも同じような効果を持ちますが、こちらは体を冷やす作用も合わせもちます。
基本的にお茶は食後に飲むものです。あまり空腹のときに飲むとお腹に負担がかかる場合もあるので注意しましょう。また、緑茶や紅茶は夕食後にガブガブ服用すると睡眠に影響が出る可能性があります。
ただし、あまり考え過ぎずに、自分の好きな飲み物を選べば、それが一番体質に合っていたりします。どうぞ皆様オリジナルのティータイムを楽しんでくださいね。
体に合ったお茶を飲みましょう!
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