最近、特に若い女性において、爪のおしゃれをする方が増えているようですね。確かに爪がキレイであると、手が美しく見えます。しかしネイルアートなどを繰り返してしまうと、爪への負担が大きくなり、トラブルの原因になりやすいと思われます。たまにおしゃれすることは良いとしても、基本的には何も手を入れない状態で、キレイな爪を保つことが理想ではないでしょうか。
中医学で「爪」は「肝の華」と言われます。要するに「肝」の状態が爪に現れるという意味合いです。中医学での「肝」は私たちが知っている「肝臓」とは少し異なる概念を持ちます。「肝」は「血」を貯める役割を持つと考えられており、その「血」の不足が「肝」の状態を反映します。よって「血」の状態が悪いと爪にもその影響が現れるとされるのです。
よって爪も体の状態を見極める上で重要な要素となります。
では具体的に、爪の特徴別に健康チェックをしてみましょう。
★半月板が無い又は少ない…よく健康な人には爪の根本に半月板があるとされますが、中医学でも「脾(消化器系)」が弱いと半月板が小さくなると考えます。食事から栄養が十分に吸収できないことが理由とされます。
★色が白っぽい…「血虚」の特徴の一つです。簡単にいえば「貧血」です。
★色が赤い…「熱」症状と考えます。のぼせ、口内炎、皮膚炎などを伴うことが多いでしょう。
★縦線が強く見える…「腎虚」の特徴と考えられています。「腎虚」とは、簡単にいえば体質虚弱であり、老化とも関連します。
★横線が強く見える…「熱」症状、もしくは「気虚」の状態であることが多いとされます。「熱」とは湿疹などの炎症状態であり、「気虚」とは「気」すなわちパワー不足です。
★横から見てくぼんでいる…これも代表的な「血虚」症状です。
★割れやすい…主に「血虚」の症状と考えますが、体の乾燥(陰虚)に依っても起こります。
原則として「血」の状態を高めると、爪も丈夫でキレイになります。よって「血」の質を高める「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」などの漢方薬が、爪のケアの第一選択処方になるでしょう。
なお、あまりにも色がおかしい場合や、形が急に変わってきた場合などは何かしらの感染症や病気が隠れている可能性があります。爪の異変を見逃さずに、健康チェックに使ってみて下さいね。そして体質改善に依って、美しい爪を目指しましょう!
爪で漢方的体質チェック
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