第2子不妊と漢方.jpg一人目はすぐに授かったのに二人目がなかなか授からない、という方は意外に多いものです。確かに一人目が問題なく授かれば、すぐに二人目もと思うのは当然のことですね。
しかし医学的には「続発性不妊」と呼ばれる「病名」もあるとおり、珍しくはない現象なのです。また漢方で第二子不妊を説明することは難しくなく、起こり得ることと考えます。その理由は主に以下のとおりです。
◎第一子より確実にお母さんの年齢が進んでいること
年齢とともに卵子も確実に年を取り、少しずつ老化が進みます。残念ながら、1年経てばほんのわずかでも妊娠の確率は下がりますので、授かりにくくなることは間違いありません。
漢方では「腎」という部分が年齢とともに衰えると考えます。
◎第一子の出産や育児で体を消耗してしまうこと
妊娠、出産、育児はどうしても体に負担をかけます。具体的には中医学で云う「血」という妊娠に大切な成分を消耗してしまいます。本来は出産後は十分な体のケアが必要なのですが、最近のお母さんは頑張ってしまう方が多く知らず知らず体に無理がかかっているのかもしれません。
◎血行の悪化やストレスが増える
育児は楽しい面もありますが、今までと生活が大きく変化して、ストレスとなることもあります。また家にいる機会が増えて、ストレス発散も出来ず、運動不足となる傾向もあります。これらは血液の流れを悪くして、妊娠に影響を与える場合があると考えます。漢方では「気滞」や「お血」と考えます。
よって「腎」が弱くなっていると判断される場合には「海馬補腎丸(かいばほじんがん)」や「参茸補血丸(さんじょうほけつがん)」や「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」といった「腎」を補うお薬を、「血」が消耗していると考えられる場合には「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」などを、「気滞」や「お血」体質が認められる場合には「逍遥丸(しょうようがん)」や「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」を服用します。
以上述べましたとおり、一口に第二子不妊と言ってもその原因となる体質は様々ですから、その見極めが重要となります。一度は漢方薬局で相談してみるといいですね。