子供の鼻水 鼻づまり 漢方.jpg子供は鼻水を垂らしていて当たり前、と昔は思われていたようですが、最近は「鼻たれ小僧」をあまり見かけなくなりましたね。とはいえ、それは子供の鼻が良くなったのではなく、ティッシュなどでしっかりと拭いているからだと思います。多少の鼻水は気にしなくとも良いと思いますが、あまりにもひどい鼻水が季節を問わず続く場合や、鼻づまりがひどく寝ている時に苦しそうな状況であれば対策を考えましょう。
鼻水は鼻の粘膜の乾燥を防ぎ、病原菌の感染防止に役立つと考えられます。また、黄色くなっているのは細菌の死骸が含まれていたり、免疫反応後の老廃物とされます。ですから基本的には体の防御反応によって引き起こされる自然な反応であり、無理に止める必要はありません。
しかしアレルギー反応による鼻水、鼻づまりはいわば体内の免疫系が崩れた状態であり、調節が必要です。
中医学では「肺」すなわち呼吸器系統の弱さが、鼻の症状に現れると考えます。よって鼻の症状の改善には「肺」を強くするお薬を選択します。
具体的には、ぜんそくがあったり、体質的に弱く、体も小さいというような場合には、生命力を強化しながら「肺」のケアも行うお薬である「八仙丸(はっせんがん)」を用います。また、やや元気がないような状況があれば「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」も候補の一つとなるでしょう。鼻のつまり症状がひどいようであれば「辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)」なども考慮します。
しかし鼻の症状が一日のうちでいつひどくなるか、季節による変化はあるかなどもお薬を選ぶ基準となります。一度は漢方専門の薬局で相談してから服用をお決めください。