ペットと膀胱炎.jpgペットが血尿を出したり、排尿時に苦しむような時は膀胱炎を患っていると考えられます。特に水をたくさん飲み、トイレの回数が多くなっているのに、尿の量は少ないような時は膀胱炎である可能性が高いでしょう。人間と同じくメスに多い病気です。
膀胱炎は細菌感染によって起こりますが野外などで容易に感染しますし、室内で飼っている場合においても免疫力の低下から膀胱炎になるケースもあります。急性で症状が重い場合には、対症療法や抗生物質での治療が必要です。しかし慢性化してしまった時には、抗生物質を長期に使用することは負担が大きくなります。膀胱炎は予防の難しい病気の一つであり、繰り返す場合には体質の強化を行うしかありません。その際に漢方は有効な手段となります。
膀胱炎を漢方で考えた場合、基本的には患部の炎症と捉えます。よって漢方で云う”熱”を取り除く処方である「猪苓湯(ちょれいとう)」や「瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)」が効果的であるケースが多いでしょう。また「五行草(ごぎょうそう)」という生薬は「抗菌」の力を持つとされ、長期的に服用を考える場合に検討すべきお薬となります。
さらには免疫力の強化と言う意味で、「シベリア霊芝」や「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」、”腎”や”膀胱”系のお薬である「六味地黄丸(ろくみじおうがん)」などを使用する場合もあるでしょう。
ただし、同じ膀胱炎であってもワンちゃんやネコちゃんの体質、出ている主な症状などによってお薬を適切に選択することが重要です。ぜひ一度漢方に詳しい専門家にご相談くださいね。