抗酸化物質という言葉を聞いたことがありますでしょうか。テレビや本などでも取り上げられることが増えているため、一度は耳にしたことはあるのではないかと思います。
酸化については小学校で習ったように記憶していますが、物質に酸素がくっつくことです。例えば鉄(スチールウール)を空気中で燃やすと酸化して酸化鉄が出来ます。また、鉄が空気に触れて長い時間が経過すると酸化鉄が生じ、いわゆる「錆び」が発生します。よって分かりやすく酸化とは「錆びること」と考えても良いかもしれません。
すなわち、体が錆びることを防止する現象を止める物質が「抗酸化物質」と呼ばれているわけです。
確かに体内の酸化は様々な悪影響をもたらすことが知られています。特に老化との関係が指摘され、皮膚においてはシミやシワ、髪の毛の抜け毛や白髪、目が悪くなったり、筋力の低下なども細胞の酸化が原因の一つとも言われます。「老化とは酸化すること」と主張している専門家もいるそうです。
では酸化しないようにするためにはどうすればよいかというと、酸化に関係する「活性酸素」を除去するような物質がポイントとされ、それが抗酸化物質であると考えます。具体的には野菜や果物、キノコ類に多いとされます。
さて抗酸化作用を漢方で考えるとどうなるでしょうか。やはり老化というキーワードで考えれば、「腎」の要素が関係すると思われます。「腎」は”生命力”が蓄えられている臓ですから、この衰えが老化であり、酸化に関係すると考えても良いでしょう。
しかし、抗酸化作用があるとされる食べ物には「腎」に良いとされる食べ物ばかりではありません。体内の「酸化」という概念は近年
言われ始めたものですし、あまりこだわり過ぎない方が良いのかもしれませんね。それよりも何千年も歴史のある中医学に基づく「腎」に良い食べ物の方が、老化対策には優れていると考えてはいかがでしょうか。
とはいえ、漢方の中にも抗酸化作用があるとされるものがいくつかあり、代表的な植物が沙棘(さーじ)です。沙棘も「腎」に作用するとは言えない生薬ですが、強い抗酸化作用があると実験などでも確かめられています。
沙棘が含まれる商品には「紅沙棘」をはじめ、「心沙棘」やクリームの「セ・サージ」があります。
いろいろと述べてきましたが、抗酸化作用がある食材を日頃から積極的に摂っていった方が良いことは間違いないように思います。とはいえ、野菜や果物を普通に食事で摂っていれば、それほど不足することはないようにも感じます。
食生活が乱れている方、ストレスが多い方、タバコを吸う方などは酸化が進みやすいとされますので、そのような方はサプリメントや漢方で抗酸化物質を摂っていけば良いのかもしれませんね。
漢方の抗酸化物質
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