現代医学は日進月歩。本当に素晴らしい限りです。しかしながら、いまだに原因不明の疾患は非常に多く、病名が付けにくい症状もたくさんあります。「なぜ医者なのにわからないんだ」と怒る患者さんも多いようですが、本当にはっきりとした理由がつかめないのです。痛みや熱、睡眠の問題など、検査は問題ないのに本人は苦しいというケースが多々見られます。
たとえば”原因不明の痛み”であれば鎮痛薬が処方されますが、痛みの理由が分からないので根本的には治療できず、当面の痛みを抑えるのみとなります。もちろんそれで体が楽になり、再発しないこともありますが、ほとんどは薬を止めると痛みが生じたりするのです。鎮痛剤ではよくならず、精神的な問題だろうと考えて抗不安薬などが処方されるケースもあります。
また原因がある程度分かっていても、その病気を治す治療法がない場合も数多くあります。たとえば風邪。その原因の多くはウイルス感染ですが、そのウイルスを退治する薬は基本的にはありません。よって熱があれば解熱薬、咳があれば咳止めと、現在の苦しい症状をとりあえず抑えるための薬が処方されます。しかし最終的に風邪のウイルスをやっつけるのはその人の体に備わっている免疫力。ウイルスを完全に抑える薬はまだないのです。
このように医学は万能ではありません。まずそのことを理解してください。そしてその穴を埋めることが出来る可能性を持つ学問が漢方です。
もちろん現代医学と同じく漢方も万能ではありません。しかし原則として”病名”ではなく、患者さんが訴えている”症状”に対してお薬を選ぶので、対処のしようがないということはまずあり得ません。また体のバランスを整えることによって体に悪さをしているものを追い払うので、スマートで自然です。
様々な病気と漢方1.jpg体のバランスをほんの少し整えるだけで症状が驚くほど軽快することも少なくありません。”困った時の漢方頼み”。原因がわからなかったり、対処法がなくて苦しんでいる方、ぜひ一度お試しになってみてください。