鼻の症状は当人しかなかなかわからないのですが、不愉快なものです。そもそも呼吸とは無意識に行われているもので、それが自然に出来ないと非常に不便で苦しく感じます。また重症だと睡眠にも影響を与えますので、鼻だけでなく体全体が不調となっていく要因にもなりかねません。
蓄膿症、鼻炎、副鼻腔炎など様々な名前のある鼻の病気ですが、基本的には鼻に炎症がおこり、その機能が妨げられている状態です。風邪から起こる場合もありますが、慢性化した鼻の症状の原因の多くはアレルギー的なものであり、西洋医学では当面の症状を抑えることが出来ても、根本解決は難しいと言えるでしょう。
一方で漢方の考え方では、その原因を体質に求め、体質改善が出来れば症状も収まると捉えます。体質改善と言っても、西洋医学で何年間も治らなかった症状が数日間で良くなる例も多く、それほど時間はかからないケースもあります。
一口に鼻の症状と言っても、鼻水が多いか少ないか、色は白いか黄色いか、痰はあるかないかなど細かく見ると多種多様です。このような様々な症状からその方の体質、鼻の状態を見極めてお薬を選択することが必要です。以下に代表的なお薬を挙げましたが、あくまで例であり、1種類だけでなく、数種類の服用で初めて効果をはっきりする場合などもあります。専門家に良く相談したうえで服用を検討しましょう。
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)…”肺”に”熱”がある時に使われる漢方薬です。慢性的な蓄膿症に有効ですが、つまりが強い時などには「鼻淵丸(びえんがん)」などの”通鼻作用”のあるお薬と併用した方が良いでしょう。
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)…”寒”タイプの蓄膿症や鼻炎に有効です。身体を温めて、血流を良くして鼻の状態を改善します。鼻がタラタラたれるようなタイプで白っぽい鼻水のある方に向いています。
衛益顆粒(えいえきかりゅう)…”肺”の気を高めて、バリア機能を増やし、アレルギー反応に対抗します。どちらかというと予防や体質改善に使うタイプのお薬ですが、即効性も期待できます。副鼻腔炎などの慢性化しやすい病気であれば、このお薬を日頃から服用することによって、再発を防ぐことが出来ます。
鼻が通ると、体全体がすっきりとするものです。漢方薬で”ぐじゅぐじゅ生活”から早くおさらばしましょう!!
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蓄膿、鼻炎、副鼻腔炎の漢方
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