不妊相談は裾野市三島市御殿場市のよろず漢方薬局
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2013年08月29日 投稿

当帰のはなし

    

不妊と当帰.jpg不妊症の方に合う漢方薬と言えば、「婦宝当帰膠」や「当帰芍薬散」が有名ですが、どちらにも名前に「当帰」が入っていますね。この「当帰」は生薬の一種であり、セリ科の植物の根です。今回は、この「当帰」についてのお話です。

「当帰」は昔から「女性の宝」「美容の秘薬」と呼ばれることもある生薬です。定義としては「養血薬(補血薬)」に分類され、味は甘・辛・苦となっていますが、実際に根をかじると渋みと共に甘さが出てくる感じです。
「当帰」は中国産の「唐当帰」と、日本産の「大和当帰」に分けられ、「唐当帰」にも品質には大きな差があります。お米やお肉と同じように、産地によって値段も質も大きな違いがあるのですよ。

「当帰」の効能については大きく以下の3つに分けられます。

1)補血調経
血を補い、経絡の流れを良くするという意味合いです。

2)活血行気・止痛
血と気の流れを改善し、痛みを止めます。

3)潤腸通便
腸に潤いをもたらし、便を通じやすくさせます。

中医学で「血」は女性の健康と密接な関係があると考えます。もちろん妊娠にも「血」が非常に大きな役割を持ちます。その「血」を補い、流れを整える作用を持つ生薬が「当帰」なのです。

とても優れたお薬と感じる「当帰」ですが、婦人科の"主薬"ではあるものの、単独使用ではおのずと弊害が生まれたり、その力を十分に発揮できなかったりします。よって「婦宝当帰膠」や「当帰芍薬散」のように、他の生薬と一緒に使われるのであり、このような組み合わせによって相乗効果を狙うのが、漢方薬の妙であると言えます。

その「当帰」が含まれた処方の最も基本となるのが「四物湯」です。「四物湯」は「補血」の力を持ち、この処方をベースとして様々なお薬が出来ています。「婦宝当帰膠」もそうですし、皮膚病に使われることの多い「温清飲」、滋養に使われる「十全大補湯」にも「四物湯」が含まれています。
また使用頻度の高い処方である、「補中益気湯」や「加味逍遥散」にも「当帰」が含まれており、キーとなる生薬になっていることがうかがえます。

なお、教科書には「当帰」の使用上の注意として「湿盛中満」「大便泄瀉」「崩漏過多」には禁忌となっています。これらは、身体に余分な水分が溜まってお腹が膨れている時、便が下痢傾向の時、不正出血が多い時を指します。このような症状がある時に「当帰」を絶対に服用してはいけないというわけではなく、前述したように他の生薬との組み合わせでカバーできます。とはいえ、「当帰」が女性の誰しもに有効という訳では無いということが分かって頂けるのではないかと思います。

いずれにしても、「当帰」が優れた生薬であることは間違いありません。また特に「血」が大事である女性向きであり「女性の聖薬」という言葉も言い過ぎではないと感じます。これはもちろん不妊対策としても「当帰」が大いに役立つことを意味します。ぜひ「当帰」が含まれている漢方薬を上手に使用して、妊娠を目指してみて下さいね。

【参考図書;中医臨床のための中医学(医歯薬出版)】

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