不妊日常の過ごし方.jpg赤ちゃんを希望している方の多くが、特に排卵後の日常生活に気を配るようです。確かに、卵が受精して着床しようとしている時ですから体を大事にしなければ、と考えることが普通でしょう。特に不妊で体外受精をして移植した後は、皆様とても緊張しながら生活をしています。判定までの約10日間が異常に長く感じられる事かと思います。
また、なかなか妊娠をしないと「あれが悪いのかも」「これを変えてみよう」と神経質気味になってしまう方もいらっしゃいます。出来る限りのことをやりたい、という希望はもちろん優先すべきですが、妊娠という結果を求めるのであれば、あまり考え過ぎずに普段通りに生活するのが一番のような気がします。
以下に皆様からよく尋ねられる質問の回答を載せてみました。中医学はもちろん西洋医学的な要素も考慮に入れてはありますが、明確な根拠があるとは言えない、あくまで私なりの考え方である部分も多いにあります。最終的にはご本人様が決断し、納得の上でどのように生活をするのか決めるべきであることは御承知置き下さいね。
●西洋薬の摂取
妊娠中の安全性が確認されている薬の方が少ないという現状があるため、西洋薬は飲むべきでないという認識があるかもしれません。しかし少なくとも判定が出る前の高温期にあまりに過敏になる必要は無いと思います。科学的には妊娠判定でプラスが出た後は、西洋薬の摂取について注意を払えば十分という考え方です。しかしながら抗がん剤などの強い薬などはもちろん例外ですし、心配であれば薬剤師に聞いてみるべきでしょう。
結論としては西洋薬は出来れば飲まない方がいいが、服用をしないことに依るデメリットを考えて慎重に判断すべき、と考えます。
●アルコール
妊娠判定前は適量であれば何ら問題ないと考えます。アルコールを飲むことでリラックスできれば、その方が身体にとってのメリットになるのではないでしょうか。ただ冷たいビールや水割りを冬にゴクゴク飲むことは、身体に良いとは言えません。その点を頭に入れてお酒をたしなみましょう。
●自転車、運動
妊娠判定前はあまりにも激しい運動で無ければ問題ありません。長距離マラソンやサッカーなど、消耗が激しいスポーツはお勧めは出来ませんが、適度に楽しんで身体を動かすことはむしろ積極的にすべきと思います。家でじっとしていて血流を悪くするよりは、身体を動かしてストレス発散、血行不良改善を目指すべきです。
●健康診断の受診
医学的には胸のレントゲン程度の放射線は問題ないとされますが、胃部X腺(バリウム検査)や腹部CT等は万一を考え避けるべきかもしれません。しかしよく考えると、卵は女性の体に生まれた時から存在しますから、妊娠希望期間や高温期だけ気を配ってもしょうがないようにも感じます。
個人的には妊娠判定前までは気にしなくて良いと考えています。
●高温期の夫婦生活
医学的には何ら問題ないとされますが、女性の気持ち次第と感じます。「じっとさせて欲しい」という気持ちが強ければ無理はするべきではないでしょう。しかし夫婦が自然に愛し合うことはホルモンの状態を活発化させて、妊娠にプラスに働くと私は思っています。
いろいろ書きましたが、一言でいえば「気にしないこと」です。簡単に言っていますが、無意識のうちに妊娠の事を考えてしまうぐらいはしょうがありません。ただ「やり過ぎ」「考え過ぎ」はかえってマイナスです。
とにかくリラックスに努めて吉報を待ちましょう!