鼻の横、小鼻のあたりが赤くなることはありませんか?私はかゆみはないのですが、時々赤みが生じることがあります。顔の症状は周りの視線がなんとなく気になりますね。
また、同じような症状が耳の後ろに生じる場合もあります。さらには、髪の毛の生え際が赤くなるケースも目にします。

これらは皮膚科では脂漏性湿疹として診断されることが多いようです。どの部位もあぶらを出す皮脂腺が豊富に存在する場所とされます。確かに汗というか、ネチョネチョした水がたまりやすいところですよね。
なお脂漏性湿疹は頭部にもできやすく、この場合はふけが気になることとなります。頭部の脂漏性湿疹に関しては、こちらのコラムをご参考ください。
脂漏性湿疹とふけ

脂漏性湿疹の原因はアレルギー、菌の関与、ビタミンの不足、睡眠不足やストレスなど生活習慣などが考えられていますが、はっきりとはしません。ただ、鼻の横の赤みに関しては、菌が原因のケースが多いようです。この場合はステロイドは効かず、抗真菌剤が有効となります。
とは言え、繰り返し発症してしまう場合など根本から解決したい場合には漢方の考え方を取り入れる方法も検討ください。

さて、鼻の横の赤みに関して、中医学で考えると、「熱」の存在は間違いありません。しかし、患部の乾燥感が強い場合と、ジュクジュクしたような場合があります。よって、「熱」の除去をベースにしながら、少し潤すことを考えるか、「湿」すなわち余分な水分を取り除くべきか、ケースバイケースで考える必要があります。基本的には「清営顆粒(せいえいかりゅう)」が合うケースが多いように感じます。

なお、「熱」は辛い食べ物によって悪化します。また睡眠不足やストレスも「陰」を消耗させ、「熱」を生じさせます。よって、味の濃いものや辛いもの、油っこいもの、お菓子(特にスナック菓子やチョコレート)、大量の飲酒は出来る限り避けて、睡眠をたっぷりととり、気分転換を心がけることも大切ですよ。
ちなみに、私は塗り薬がとても良く効きます。水虫によく使われる「華陀膏」は、菌を退治する効果に優れているのでしょう。

とはいえ、人それぞれ赤みの出方も、出現場所も異なりますので、実際に薬を服用したり患部に塗り薬を使用する時は専門家の判断を仰いでください。